ハイエース車中泊化計画⑤‐簡単に取り外せる収納ボックスをDIYで製作!座椅子も兼用!

ハイエース車中泊 & カスタム
車中泊で数日滞在するには収納ボックス兼座椅子とテーブルがあった方がいいだろう!
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 ハイエースで車中泊をするためには、ただベッドとマット等の寝るスペースがあればいいというものではない。

 どこかに出かけるということは、必ずそれなりの荷物が伴うのだ。

 まあ、百歩譲って一泊程度なら何とかなるだろう。

 だが、連泊ともなると生活用品が散乱して収拾がつかなくなる。

 こんな時に収納ボックスがあれば便利だろう。

 これまでにハイエースの車中泊化計画で様々なカスタムを紹介してきた。

 今回は、「簡単に取り外せる収納ボックス」をDIYで製作してみたので、全行程を紹介しよう!

 尚、収納ボックスは結構なスペースを占領するので、ただ収納用途だけだともったいない。

 ということで、座椅子を兼ねた収納ボックスにしてみた!

収納ボックスDIY構想&制約

 DIY設計構想にあたって、以下を前提とした

設計構想の大前提

  1. ほとんどは私1人が登山目的で日本中を走り回ることを想定しているが、たまにはかみさんがついてくることもあるだろう。なので、大きさは2人が座れるくらいの長さ・強度が必要
  2. 私のハイエースはベッドキッドが展開できる。このため、高さはベッドキッド展開時に干渉しない高さに制限する必要がある。
  3. ベッドキッド半開時にテーブルを兼ねて食事ができるような位置に配置する
  4. 走行時に動き回らないように車体とガッチリ固定する
  5. 収納効率UPや重量軽減のため、収納は引き出し方式ではなく、上開き方式にする

収納ボックス製作

 材料切り出しの写真はロストしているのでいきなり完成写真になるが、ポイントを説明していく。


完成した座椅子兼収納Box
完成した座椅子兼収納Box。車体色と車内の雰囲気に合うようにダークブラックに塗装。寸法は幅×奥行×高さ=1160×300×350㎜だ
上開き方式を採用。座椅子の補強も兼ねて、2室にしている
上開き方式を採用。座椅子の補強も兼ねて、仕切り板を入れて2室にしている

材料選定&骨組み

 まず、座椅子の骨組みであるが、強度と重量などを考慮して30㎜角材を採用した。

 細いと思われるかもだが、これに9㎜べニア板と表面にも5.5㎜のべニア板で合計14.5㎜で補強しているので、問題ないだろう。

 念のため、さらに中央に仕切り板も入れて補強している。

構造断面(真上から見たところ)。30㎜角材を骨組みとして9㎜+5.5㎜のべニア板で補強
構造断面(真上から見たところ)。30㎜角材を骨組みとして9㎜+5.5㎜のべニア板で補強

組み立て

 30㎜角材を必要寸法に合わせて切り出し、Φ3.3×50㎜の木ネジと木工ボンドを使って慎重に固定していく。

 木が割れないようにドリルで下穴を開けた後にネジを打ち込んでいくので、電動ドリルがないと日が暮れるだろう。

 先のブログでもコメントしているが、このような長い木ネジを打ち込むには通常の電動ドリルドライバーではパワーが不十分だ。

 購入するなら少々値がはるが、インパクトドライバーをおすすめする。

筋肉おやじ
筋肉おやじ

インパクトドライバーでドリルドライバーの用途はカバーできる(少しコツがいる)が、ドリルドライバーでインパクトドライバーの用途はカバーできないのだ!

骨組みはこんな感じ
骨組みはこんな感じ。外張りのべニア板厚み分も考慮して寸法を決めていく
横長なので補強を兼ねて仕切り板を入れて2室にした。L字金具は車体固定用。微調整できるように角材が動くようになっている!
横長なので補強を兼ねて仕切り板を入れて2室にした。L字金具は車体固定用。微調整できるように角材が動くようになっている!
こっちにも車体固定用のL字金具をとりつけた。計2か所で車体とガッチリ固定する予定
こっちにも車体固定用のL字金具をとりつけた。計2か所で車体とガッチリ固定する予定

 横長なので、中央の仕切り板(実はいらなくなったスノコを分解して再利用している)があるとないとでは、強度が大きく違う。

 仕切り板採用は大正解!

車体への固定方法

 私のハイエースリア内装は、モデリスタType2仕様なので、車体の床面に荷物固定フック用のネジ穴が数か所開いている。

 なので、この位置に合うようにボックスにL字金具を取り付けて固定する方法を採用した

 事前にカーペットにも穴を開けておいた。

見えにくいが車体のネジ穴位置に合わせてカーペットにも2か所穴を開けた
見えにくいが車体のネジ穴位置に合わせてカーペットにも2か所穴を開けた
こんな感じ
こんな感じ
ここにボルトをねじ込むことができる。モデリスタタイプ以外であれば、床に板張りした後、鬼目ナットを埋め込むのがいいだろう
ここにボルトをねじ込むことができる。モデリスタタイプ以外であれば、床に板張りした後、鬼目ナットを埋め込むのがいいだろう
仕切り板は骨組みの30㎜角材を2枚の平板で挟んで補強。これで軽さと強度を両立!
仕切り板は骨組みの30㎜角材を2枚の平板で挟んで補強。これで軽さと強度を両立!
上蓋は丁番で固定。勝手に閉じないように角度も調整。
上蓋は丁番で固定。勝手に閉じないように角度も調整。ちなみに、隙間があかないように丁番の形状に合わせてノミで彫りこんでいる
角はケガしないように面取り
角はケガしないように面取り。ノコギリとヤスリで簡単にできる
意匠を兼ねて、見える部分の角にはアルミ板を貼ってみた。一気にシャープな感じに!
後ろ側。こっちは車体に寄せるので特に気にしない。が、車体形状にピッタリになるように工夫している。後ほどの画像で。。。
後ろ側。こっちは車体に寄せるので特に気にしない。が、車体形状にピッタリになるように工夫している。後ほどの画像で。。。

ハイエースにセッティング

 では、実際にハイエースに取り付けてみよう!

まずキッドキッドを折りたたむ。半閉じ
まずキッドキッドを折りたたむ。半閉じ
折り畳み完了。前回紹介した断熱ボードを取り付けたままでも対応できるようにしている
折り畳み完了。前回紹介した断熱ボードを取り付けたままでも干渉しないようにしている
座椅子を設置。静止中はこのままでもいいが、移動時は車体と固定が必要。
ボックスを設置。駐車中はこのままでもいいが、走行時は車体と固定が必要。
車体側の穴とL字金具の穴の位置を合わせる
車体側の穴とL字金具の穴の位置を合わせる
もう一カ所も。こっちは微調整できるように角材が動くので自由度が高い。我ながらナイスアイデア!
もう一カ所も。こっちは微調整できるように角材が動くので自由度が高い。我ながらナイスアイデア!
2か所ともボルトでガッチリ固定。これで走行中も動くことはない
2か所ともボルトでガッチリ固定。これで走行中も動くことはない
筋肉おやじ
筋肉おやじ

この可動式の車体固定システムは我ながらナイスアイデアだと思う。普段使いのときは、座椅子が場所を占有するので、外すこともよくあるのだが、再度装着する時でも簡単に位置合わせができるので、素早く装着することができるのだ!

座椅子の固定完了!
固定完了!車内の雰囲気にピッタリだ
セカンドシート半畳モードでスペース拡張。シート上もフラットなので、使えるスペースに早変わり
セカンドシート座席フラットモードでスペース拡張。この上にマットを敷いて寝ることもできる
セカンドシート格納モード。床面が広がり大人数人でもゆったり。いい車だ
セカンドシート格納モード。床面が広がり大人数人でもゆったり。ハイエースは実にいい車だ

車中泊使用想定時の紹介

 次に実際に車中泊で使う場面を想定してみよう。

筋肉おやじ
筋肉おやじ

ちなみに、写真のテーブルモードであるが、モデリスタType2にはこんなモードはない!実はこれもDIYだ!

 モデリスタ仕様ではベッドキッドの裏面はペラペラしたプラスチック製のシートが両面テープで接着されているだけだった。。。

 これが経年で剥がれたり割れたりしてきたので、いっそ取り払い、9㎜厚のべニア板を切り出し、木ネジで12か所固定した。仕上げに座椅子で使った水性塗料の残りで仕上げた。

 もちろん木ネジはネジ山が飛び出さないようにホールソーで掘って打ちこんでおり、ネジ山はパテで埋めている。

 このテーブルは広いので食事やちょっとした作業スペースにも使える。もちろんマットを敷いて寝ることも可能だ!座椅子と合わせていい感じに仕上がった。

テーブルモード。実はこのテーブルもDIY製なのだ!
ふつうの男よりも分厚い筋肉おやじが座っても余裕!
もちろんベッドキッド展開時も干渉しないように高さ設計している
もちろんベッドキッド展開時も干渉しないように高さを設計。必然的に座面の高さ限界が決まる

座るには高めの方がいいので、ギリギリで設計した。
座るにはできるだけ高めの方がいいので、ギリギリの350㎜で設計
車体側にピッタリ収まるように凸凹にも対応している
車体側にピッタリ収まるように凸凹にも対応している。この辺の細かいケアが仕上がりの印象に大きく影響するのだ!
上蓋がサイドテーブルに干渉しないように設計。必然的に座面の奥行限界も決まる。今回は300㎜。
この隙間、なんで?と思うかもだが・・・
こういうことだ。DIYは完成を想像しながら現場合わせで作っていくのが楽しい!
上蓋もピッタリだ。市街走行ではジャグリングしてガタガタすることはないが、未舗装の山道は音がするかもしれない。今度追加でロック用のフックでもつけようかと考えている。

最後に

 今回は、以下のことを考えて事前設計を行い(と言ってもいつもメモ帳に寸法と漫画絵程度であるが)DIYを開始した。

  • 無駄な材料を出さない(材料取り数の工夫)
  • 車内スペースや現有資源を最大限有効活用
  • 快適な居住空間の実現

 といってもやはり事件は現場で起こるわけで、、、結局現場合わせで微調整に終始した。

 写真を見てもらえればわかると思うが、車内の形状は単純な直線ではないので、ざっくり設計のイメージができたら早速取り掛かって、後は現場合わせで調整していった方が最終的には早いのだ!

 収納ボックス兼座椅子のおかげで車中泊旅の快適度が明らかにUPした。

 ハイエースをDIYで改造しようとしている方、是非参考に!

本格的なDIYをやるには作業台があった方が圧倒的に作業性が良くなる。下記にDIYレベルでおすすめの作業台を徹底比較しているので是非参考に!

>>【2024年】DIYに使える「折りたたみ作業台」を徹底比較!おすすめは?

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筋肉おやじ
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