以前の記事で熊を目撃して以来、熊対策として折りたたみナイフを新調し、携帯して登山をするようになったことを紹介した。
幸い、ナイフを新調して以降熊に出会ったことはない。
だが、私が好んで登りに行くマイナーな低山山域では、ますます熊の出没が目撃されるようになってきた。
この状況を受けて、人にほとんど出会うことがない低山に登るときは、小型の折りたたみナイフ → 「陸刀(リクカタナ)」にバージョンアップした。
本記事では、登山時の熊対策(もちろん藪払いも兼ねて)として私が使っている「陸刀(リクカタナ)」についてレビューしたいと思う!
【陸刀(リクカタナ)】について
上の表に示したように、「陸刀」は株式会社富田刃物で製作されている。
刃物製品で有名な、新潟県燕市製の正真正銘のメイドインジャパンなのだ!
私が【陸刀】を選んだ8つの理由
ココで私が数ある商品の中から、なぜ「陸刀」を選んだかを紹介しよう!
「陸刀」を選んだ理由
- 全長が33.2cmと低山登山に携帯するのにギリギリ許せるサイズである
- 熊遭遇時に距離を取るには最低30cm程度の全長がほしい
- 剣先が尖っている
- 重量が280gと比較的軽い
- 持ち手と刃がストレートになっていない(返しがついている)
- 腰にぶら下げて携帯するためのホルダーがついている
- ホルダーからナイフが抜け落ちないような工夫がなされている
- 信頼のメイドインジャパン(新潟県燕市)である
①②絶妙な全長サイズ感
熊を追い払うために距離をとるならば、ナイフは長いに越したことはないだろう。
一方で、登山に携帯するには短い方が良い。
私が事前に歩きながらシミュレーションした結果、この二つの相反する要求の最適解が35cmまでの長さだった。
「陸刀」は全長33.2cmと、この要求をギリギリクリアーしている。
③剣先の形状
熊対策をメインのターゲットとした場合、ナタのように上から振り下ろして使用するのは効果的ではないように思う。
前回の記事で紹介したように、私は一度熊に遭遇したことがあるのでよくわかるのだ!
熊は、見るからに分厚そうな剛毛な皮と、とんでもない筋肉の鎧に覆われているのだ!
上から振り下ろして運よくヒットしたとしても、分厚い鎧に跳ね返され、大したダメージにはならないだろう思うのだ!
どうしても戦わざるを得ない状況になったら、手段はただ一つ、鼻っ柱周辺への突きしかない!
写真を見てお分かりのように「陸刀」の剣先はなかなか頼もしく尖っているではないか!
④重量
登山に携帯するので、重量はできるだけ軽い方が良い。
また、③で紹介したように、上から振り下ろして使うことを想定していないので、重さは不要だ。
簡単には折れない程度の強度があれば、重量は軽い方がいい。
「陸刀」は、ホルダー含めた総重量が280g(ナイフ本体だけなら190g)で、刃は強固なステンレス製である。
他の類似商品よりも軽量だ。
⑤持ち手と刃がストレートになっていない
リアルに闘いの場を想像できる人は、持ち手に返しがあることの重要性に気づくだろう?
そう、見事に突きがヒットした時に、そのまま握った手が滑って刃で指を自爆して元も子もない!
人は緊張すると妙な汗が出てくるものだ。
持ち手が滑っても刃で自爆しないように、返しが付いていることが重要なのだ!
⑥腰ホルダーがついている
さすがに30cm程度の長さになると、従来から私が持っている折りたたみナイフ(折り畳んだ状態で10.3cm:下記写真参照)のように、胸ポケットにいれて携帯するわけにはいかないだろう。
かといって、ザックにしまい込んだり、ザックのサイドポケットに入れておいたのでは、いざと言うときにすぐに取り出せない(目の前に熊が現れた時に、悠長にザックを下ろす猶予はないはずだ)。
腰にぶら下げて、すぐにホルダーからナイフを抜けるようにしておくのがスマートだろう。
この際、私にとって歩行の邪魔にならないサイズが全長35cm前後までなのだ!
⑦ホルダーからナイフが抜け落ちない
刃収納ケース(シース)付きのナイフならば、いくらでも商品選択肢はある。
だが、実際に携帯して歩くことを想定した商品は、意外にも少ない。
そりゃーそうだ。正当な理由もなく、普通に携帯して歩いていたら銃刀法違反で捕まってしまうからな!
それはさておき、「陸刀」は、⑥の腰ホルダーやナイフが歩行中に簡単には落ちないように、下記三つの工夫がなされている
- 腰ベルトを通して使える穴がある
- ナイフとホルダーが簡易ロックされるような突起がある
- ホルダーとナイフがりっかりロックされるようにボタンロックがついている
特に②の簡易ロックがなかなか良い。
これがあるおかげでナイフをホルダーケースにしまうときに、向きが逆になることを防止してくれる。
また、歩行に合わせてホルダーケースが動くようにリングとネジで稼働固定されているので、歩行中も邪魔にならないような工夫がなされている。
使用当初はこれで良かったのだが、この稼働固定リングに問題があったので、私は改造して使っている!これについては最後に紹介しよう!
⑧信頼のメイドインジャパン
これは商品紹介表の通りである。
あえて言うまでもないだろう。
【陸刀】使用レビュー
ココからは実際に「陸刀」を使ってみた商品レビューを紹介しよう!
ザックにホルダーを固定
通常はズボンのベルトをホルダーの穴に通して使うのであろうが、私は登山時にベルトを使っていないので、ザックの腰ベルトの調整紐に通して使用している。
ちなみに、日帰り低山登山時のザックはミレーの「サーフェイス」35ℓを使っている。
サーフェイスはシュッとした見た目もさることながら、腰回りの拡張式ポケットやザック内部の2気室がとても使いやすく、気に入っている。
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ミレー サーフェイス35ℓ「陸刀」の使用感
次に「陸刀」の使用感を紹介しよう。
実践ですぐに使えるように、上の写真のように何度も抜き差しして、素早く臨戦態勢に持っていけるように訓練している。
以前の記事にも書いているが、人間は極度の緊張状態の中では、やったことのある動きしかできない可能性が高い。
私は登山中にもこのような動きを何度も繰り返して訓練している!
ところで、私のゴツゴツした前腕に目がいくかもしれない。大した自慢にはならないが、私は社会人になってから腕相撲で負けたことがない!腕相撲に負けたくないと思っている方は、こちらも記事も是非!登山でも・・・結構役に立っている!
登山時の「陸刀」使用感
次に、実際に登山をしている時の「陸刀」の使用感を紹介しよう!
全長33.2cmと聞くと、邪魔になると思うかもだが、慣れてくると意外と邪魔にならない。
しかも、既に紹介したように、この「陸刀」のホルダーケースは前後に稼働できるようになっているので、歩行中に邪魔にならないような工夫もなされているのだ!
ただし、両手を使うような急な岩場の登り・下りでは、ホルダーが岩に当たって気になるときがある。私はこれを逆手にとって、急な岩場では、以前より慎重に登り下りするようになった。
「陸刀」の注意点
ココまで「陸刀」の良いところばかりあげてきたが、一点注意すべき重要な点があるので紹介しておこう。
私が「陸刀」を選んだ8つの点の中の⑦で紹介した「ホルダからナイフが抜け落ちない」であるが、確かにこれはこの通りなのだが、一度登山中にホルダー自体が腰ベルトから落下したことがある。
ザックの腰ベルトは切れていなかったし、ホルダーの穴も破れていなかったので、最初は何が起こったのか理解できなかった。
よく見ると、ホルダーの稼働リングネジが外れていた!
低山とは言え、何度も岩山のようなハードな山に登っていたので、この部分に負荷が多くかかっていたのかもしれない。
幸い、この時は平坦な道だったので、落下したナイフ入りホルダーは拾って回収できたが、リングネジはついに見つからなかった。
おそらくしばらく前から外れていたのであろう。
なので、私はDIYでこの部分を補修して使い続けている。
次項で紹介しよう。
DIYで可動部分を補修!
まず、使用したものは以下の3つだ。
とりあえず、手持ちの部品を使ったので、絶対にこのサイズである必要はないが、ほぼ違和感ないサイズであろう。
尚、ナットとワッシャーは事前に錆止め塗料を塗っておくことをおすすめする。
DIY改造後に何度も登山しているが、今まで通りスムーズに前後に稼働してくれるし、強力ねじロックのおかげでナットとネジは完全に固定されているので、ビクともしない!
新品の状態から強力ねじロック263を使って、私のように改造した方が安心かもしれない。
最後に
私は平日にソロでマイナーな低山登山遠征をすることがよくあるが、晴天時に1日に2座、3座登っても一人も登山者に出会わないことも多々ある。
このような山では「陸刀」はほんとに心強い味方だ!
もちろん、比較的人が多い山(日本三百名山クラスの山)や2000m以上の山では、さすがに「陸刀」レベルは大げさ過ぎるので、折りたたみナイフの方を持っていくようにしている。
私と同じようにソロで低山登山をたしなみ、熊との遭遇が心配な方は、万が一に備えて「陸刀」を腰にぶら下げて登山してみてはいかがだろうか?
ランボーチックで気分もいいぞ!もちろん、肉体もランボーチックな方がかっこいいし、機能的なはずだ!?しっかり筋トレもやっておこう!
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