登山にストックは必要か?最適解は「1本使い」だと思う!その理由は?

登山
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 皆さんは登山にストックを持っていく派だろうか?

 最近の私の印象だと、ざっと8~9割の人がストックを持って登山しているのではないかと思う。

 つまり持っている人の方が圧倒的に多いという印象だ。

 しかもストックを持っている人のほとんどは2本使い(ダブルストック)だろう。

 本記事では

  • ストックはあった方がいいのか?
  • ダブルストックである必要があるのか?

 について真剣に検証してきたマニアックな筆者の見解を紹介しよう!

筆者の結論は「ストックは無いよりあった方がよく、2本よりも1本使いの方が断然使い勝手が良い」だ!

筆者のストック履歴について

①ストック無しの時代~30代半ば

 筆者は大学山岳部の入部に端を発し、かれこれ30年以上登山を趣味としてきた。

 もちろん、山岳部時代はストックなるものは一切認知すらしていなかったし、社会人になってからも30代半ばまでは、「ストックは年寄りが使うものだ」と少々軽蔑していた感があったと思う。

②ストック有りの時代 30代半ば~50歳頃

 だが、若いころの無謀な登山スタイルが影響したのかは定かではないが、30代後半に入って膝に違和感を感じ始めてからは、筆者も長らくストックを使用してきた。

 多くの方と同じく2本使いのダブルストックだ!

筋肉おやじ
筋肉おやじ

ちなみに、最初の頃に使っていたストックはブラックダイヤモンドのフォールディングタイプ(ディスタンスAl仕様)だったのだが、残雪期の下りで体重がかかった瞬間に真っ二つに折れてしまった。それ以来ストックは折りたたみではない「伸縮タイプのSINANOロングトレイル125」に変えている。このストックに変えてからは私の体重が乗っかってもでもビクともしない!

SINANOの伸縮タイプのストック

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③試行錯誤の時代 50代~

 幸い、50代になってから膝の違和感が解消されたので、しばらくストックを使うのをやめて初心に戻った登山を楽しんでいた。

ストックがないと両手をダイナミックに使って木や岩を掴みながらアスレチックのような動きで登れるので、とても楽しいのだ!下りも段差が大きいところでは、体操選手の平行棒のような動きで上腕三頭筋をフル活用しながら下るのがなんとも気持ちいい。

 ただ、ストックがあった方が

  • まちがいなくバランスが取りやすく、登山時の疲労感は少ない
  • 転ばぬ先の杖ではないが、木の根っこや浮石などに足を取られたときにリカバリーできる

 といったメリットも感じていた。

筋肉おやじ
筋肉おやじ

うーん、いくら余すところなく鍛えているとは言え、私も齢50半ばだし、今後も末永く登山を楽しむにはやっぱりストックは復活させた方がいいのか???

ストックを使うメリット・デメリットとは?

 ここで改めてストックを使うメリット・デメリットを考えてみよう。

メリット

  • 平地や登りが楽になる
  • 下りが楽になる
  • 歩行時のバランスがとり易くなる
  • 万が一の防衛時、武器になる

①平地や登りが楽になる

 ストックを利用すると脚だけではなく、腕の力も使って体を前に推進させたり、上に押し上げることができる。

 なので、平地での推進力が増したり、登りで楽に体を押し上げることができる。

②下りが楽になる

 下りでストックを先についてから脚を着地するようなリズムで歩行すると、脚の着地衝撃を緩和することができる。

 特に中高年者は膝に問題をかかえている方が多いので、これは大きなメリットの一つになるだろう。

筋肉おやじ
筋肉おやじ

おそらくストックを持って登山している中高年者の方のほとんどは、下山時の膝対策のためにストックを使用しているのではないかと想像する。

③歩行時のバランスがとり易くなる

 例えば2本のストックを持っている場合、2本脚が4本脚になったようなものである。

 当然バランスはよくなるので、歩行時に無駄な力が入りにくくなり、疲れにくくなるはずだ。

 また、先に紹介したように、転ばぬ先の杖の役割も果たしてくれる!

④防衛時の武器になる

 最近の登山では、いやがうえにも熊の存在を意識せざるを得ない状況である。

 これまでは熊鈴をつけていれば、よほどのことがない限り、熊の方が逃げていくと考えられていたが、最近の事例を見ると、どうやらその認識は改めた方がいいだろう。

 人間に興味を持つ熊から身を守るときに、ストックがあれば何もないよりは心の支えになるだろうし、実際に役に立つことは証明されている。

 ※以前テレビのニュース番組でストック(木の枝だったかも?)で熊に対抗して、追い払った場面を見たことがある。

デメリット

  • 両手の自由度が奪われる
  • 使わないときは荷物になる
  • 環境への影響がある
  • 使い方を間違えると危険な場合がある

①両手の自由度が奪われる

 途中で写真を撮りたくなったり、スマホの地図アプリを確認したり、行動食を取るときに、両手にストックを持っているととても不便だ。

 また、段差が大きいところではストックと使うよりも岩やその辺の木の枝をつかんだ方が登り・下りやすい場面は多々ある。

②使わないときは荷物になる

 これは改めて説明するまでもないだろう。

③環境への影響がある

 よく登山道の左右の際辺りに鋭い穴がいくつもあいているのを目にすることがある。

 穴の周辺は土がえぐれて、今にも崩れそうだ。

 一人だけならまだしも、人気の山だと一日に何十人も押し寄せるので、このような穴が何度も繰り返しあけられると自然回復力を容易に超えてしまい、登山道は荒れ果てていくだろう。

④使い方を間違えると危険な場合がある

 ストックを過信すると逆に危ない時がある。

 特に下りの時に不安定な箇所にストックをついて体重をかけすぎると、ズリっと滑って前のめりに転げ落ちる危険がある!

ストック1本だとどうなのか?

 筆者は登山番組や関連雑誌をよく見るのだが、なぜかプロのガイドの方はストックを1本だけ使っている方が多いのが気になっていた。

※きちんと調査したわけではない。全くの筆者の感覚だが、大きく外してはいないと思う?

 そこで、ここ1年程(登山回数は30回以上)ストック2本・1本・無しでどう違うのかを意識しながら検証を続けてきた。

 その結果、以下のような結論に達した。

  • ストックがあった方が間違いなく楽である
  • ストック2本と1本では思ったほど補助機能に差はない
  • ストック1本だと肩こりが起こりにくい?

①ストックがあった方が間違いなく楽である

 脚力や持久力、バランス力が優れている若い方はどっちでもいいだろうが、中高年以上の方の場合、やはりストック無しよりも有りの方が断然楽に登山することができるだろう!

②ストック2本と1本では思ったほど補助機能に差はない

 ストック2本派の方には意外に思うかもしれない。

 もちろん、物理的には3本脚よりも4本脚の方が安定感があるし、脚にとっては楽であるのは間違いない。

 だが、ストック無し → 有りの大きな差に比べると、その差は微々たるだと思う。

むしろストック1本の場合、片手が空くので岩や木を自由に掴むことができるし、スマホやカメラ、行動食を取り出しやすく、こっちのメリットの方が断然大きいと思う

③ストック1本だと肩コリになりにくい?

筋肉おやじ
筋肉おやじ

ストック2本使いの時に無性に肩がこるのは僧帽筋が異常に発達している筆者特有の現象なのだろうか???

 もちろんストック無しが一番効果的だったのだが、1本でも肩こりは大幅に緩和された。

 また、ストック1本の場合、登山中にストックを両手で掴んで首の後ろにあて、肩をストレッチすることが簡単にできるのだ!

ただしこの動作は木の根や石がない平坦な登山道で短時間だけ行うこと。万が一つまずいてしまったら、、、受け身がとれずに顔面から地面に叩きつけられる危険性がある!

筆者の結論

  • ストックは無いよりあった方が良い
  • ストックは2本より1本の方が使い勝手が良い!

 ただし、繰り返しになるが、脚力や持久力、バランス力が優れている若い方は、ぜひストック無しで登山していただきたい!

それができるならそれが一番だ!

まとめ

 筆者も若い頃はストックの使用を推奨するなど考えられなかったが、50代となった今、今回の結論に達した。

最近は専ら2本セットのSINANOロングトレイルの1本だけを持って登山している。

 ただし、ストックを使うときはできるだけ環境負荷を低減する意識も合わせて持ちたい。

 無雪期の山でストックを使う場合は、必ずストックの先端にゴムを付けることをお忘れなく!

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