前回のブログで早期退職を考え始めたきっかけについて紹介した。
今回は早期退職を実現するために私が考えた計画のエッセンスを紹介する。
堅実な計画があればこそ実行できるのだ!
私と同じように、将来早期退職を考えている特に若い方は是非参考にしてほしい!
近々早期退職やしばらくゆっくりしてから転職を考えている方はこちらも是非一読を!知っていると知らないとでは、受給金額が数百万も違ってくるぞ!
計画の立案
世の中には潜在的な早期退職希望者は山ほどいると思う。
だが、具体的な計画を立てている人はどれくらいいるのだろう?
なかには計画を立てることなく、何とかなるだろう程度のノリで実行するツワモノもいるかもしれない。
だが、そういう人は「よほど能力が高くて自力で何でも解決できる人」か、「向こう見ずで想像力が残念な人」かのどちらかであろう。
私は筋トレ同様、何事にも計画的に進めるタイプである(と自負している)。なので、退職前に以下を達成することを必要条件とし、計画を立てた。
早期退職を実現させるための計画
- 退職後の生活費確保のめどを立てる(資産形成)
- 持ち家の購入(固定費削減)
- 浪費しない生活のリズムを確立(継続)する
- 家族の了解を得る(特に妻)
計画の中で最大の難関は①と④だった。②は①が達成できれば勝手についてくる。
③は後に記載するが、すでにその資質があるかどうかの問題だ。
資産形成
30代前半の頃までは株式投資などは眼中になかった。また、どっちみち種銭がないと効果的に運用できないだろうということも理解していた。
なので、まずは地道に定期預金や社債購入等を中心に安全に運用して(と言うよりも強制的にお金を使えないようにして)、ある程度まとまった資産を形成することに注力した。
その際の心得はとしては、、、
資産形成の心得
- 目いっぱい給与天引きをする(ボーナスも)
- 無駄使いはしない(≒衝動買いはしない)
- 余ったお金は確実に定期貯金や社債購入資金に回す(減らさない)
- 必要だと判断したものには惜しみなくお金をかける
- 考えを家族と共有する
この中で、圧倒的に自分が他の人と違うなと思うのは、衝動買いをしないというところであろう。
私は日常の買い物でも必ず何回かスルーしてどうしても必要だと判断したものだけを購入するように努めている。日や月をまたぐこともしょっちゅうだ(まあ、それでたまに失敗することもあるが・・・)。
また、自ら進んで外食をすることは年間を通してほぼゼロである。
これは筋トレで少なからず食事に気を使っているという理由もあるが、そもそも家で食べた方が落ち着いて食事ができるからというのが大きい。
念のためコメントしておくが、ケチとは違う。ケチはすべてにおいてお金を使うことを渋る人のことを指す。私は必要だと判断したものについては惜しげもなくお金をつぎ込む。しかも安かろうを買わない。必ず吟味して良いと判断したものは高くても買う。
貯蓄と矛盾しているように聞こえるかもだが、そうすると、愛着がわくので大事に長く使うし、品質もいいので長くもつ。
つまり長い目で見るとコスト削減につながるのである。
また、いくら自分が気をつけていても、家族が浪費家ではこの計画は成立しない。家族にも意識を共有して協力してもらうことも重要なポイントであろう。
家族との関係性は、、、各々でがんばってもらうしかない。。。
そうこうするうちに、40歳になるころにはある程度まとまった資産が勝手にできていた。
ちょうどそのころ、アベノミクスで株式市場が活況になってきていた。種銭もできたので、満を持してネット証券で口座を開設した。
最初は練習がてらに50万円を上限にルールを決めて運用を開始した。2013年の頃のことである。
投資に明るい人はピンとくると思うが、ちょうど開始したタイミングが良かったので、シロウトの私でもそこそこの利益がでていた。ただ、原資が少ないので二束三文であったが、、、。
その後、勝ったり負けたりしていたが、自分なりに会社四季報や財務三表(BS/PL/CF)を見ているうちに、投資はギャンブルではないなと感じ、かつ、経済学の面白さも感じ始めていた。
そこで、とりあえず有名な投資本を片っ端から読んでみた。ちょっと難しいところもあったが、これらを読んで一気に理解が深まったことをよく覚えている。
ふつうのサラリーマンが資産を大きく増やすには株式市場に参加することが一番近道だし健全だと思う。また、早期退職後もリスクの少ない生活を目指すならば、テクニカルやデイトレのような一喜一憂目線ではなく、じっくりと長期の投資戦略の方がいいと思う。
特に私がいいなと思った本を以下に上げておく。どれも著名な本であるが、投資を理解するには一度は通るべき本であろう。
こうして、決して派手ではないが、投資と貯蓄の両輪で資産を毎年確実に増やすことができた。
そして2021年くらいにようやく退職後の生活費の目途が立ったと言える状態になった。
次に達成すべきは家の購入だった。
持ち家の購入
賃貸か持ち家かの論争は、相も変わらずいろいろなところでやっているが、結局人それぞれというのがオチになっているし、実際その通りだと思う。
私は早期退職の必要条件として、持ち家の購入があると思っている。理由は、言うまでもなく退職後の固定費の削減である。
ちなみに、私はこれまで複数の転職や転勤に伴い、ずっと賃貸住宅を点々としていた。
サラリーマン時代は手厚い家賃補助があったので、あまりダメージはなかったのだが、これが全額自腹になると支出の大部分を占めるし、退職後も続くとなると、精神的にもかなりきついと思う。
というわけで数年前から戸建て中古物件探しを始めていた。終の棲家になるので、かなり慎重にスクリーニングしていたわけだ。
バーベルやパワーラック等のホームトレーニング用の重量物があるので、マンションは眼中になかった。また、家庭菜園をやりたかったので、庭付きが絶対条件だった!
そして、2022年にようやくお眼鏡にかなった物件に巡りあったのである。
もちろん住宅ローンを組んで借金などということは私の辞書にはのっていない(思いのほか低金利が続いているので、チョットだけ考えたこともあったが、、、)。
前項の退職後の生活費の目途が立ったというのは、住宅をキャッシュで購入する前提の話である。
無借金であることも早期退職を安全に実現するための必要条件だろう。
これで物理的な準備は整った。後はいつ実行するか?であった。。。
浪費しない生活のリズムを確立
おそらく早期退職できる人の大多数は、浪費しない生活のリズムをかねそなえている人ではないかと思う。
例えば100億円の資産を形成したとしよう。ふつうに考えれば一生どころか100回くらい生きていけそうな額である。ただし、毎日1億円使ったらわずが100日で破綻である。
単純明快であるが、これは非常に大事なことである。
人は環境に慣れる生き物だ。良い意味で言えば適応能力が高いとも言える。だが、贅沢な生活をしていればそれが標準になるということだ。早期退職してから節制すればいいなどというあまい考えは通用しないだろう。なので、資産成形がうまくいったとしても、生活のリズムを変えない、変えようとも思わない資質を持っていることがとても重要であると思う。
こう考えると、よくネット検索で引っかかる「●●歳で早期退職するために貯蓄はいくら必要?」の答えはないはずだ。人それぞれ違うと思うのだ。
派手な生活をしてきた人は額も上がるだろうし、倹約家はそれなりだろう。
なので、自信をもって言えることは
「浪費家でないことは早期退職実現の可能性を高める必要条件の一つ」
ってことだ。
例えばギャンブル等で予期せぬお金が入って、その日にパーっと使うような性格の人は、よほど確実に資産が湧いてくるあてのある人でない限り、早期退職など考えない方がいいだろう。
家族の了解
独り者の人は関係ない。己の判断だけで淡々と計画を進めればいい。
ただし、家族がいると話は別だ。
私も妻と子2人の4人家族だ。なので、大部分の一般家庭を代表しているので良い参考になるだろう。家族、特に妻の了解ははっきり言って資産形成並みの難関であった。。。それは最初からわかっていたので、私は着々を布石を打っていた。こっそり教えよう。
家族がいる場合の早期退職戦略
まず、計画の初期段階で何かにつけて早期退職をにおわす。このころは具体性もないので、ホラ吹きでOK。
たぶん当の本人さえも実現可能か?なので、マジホラ吹き状態だろう。「●●歳までに早期退職して好きなことやりたいんだよねー」くらいでOKだ。
おそらく軽いノリで「いいねー」か「何言ってんの、バカじゃないの!」って言う答えが返ってくるだろう。。。私もそうだった。。。
これを何かある度に発するのだ。そうするとだんだん慣れてきて、なんとなく自然なフレーズになってくる。
この場合は良きか悪しきか判断に迷うが、慣れってやつだ。
さらに資産形成が伴ってくると、これが冗談ではなくガゼン具体性も帯びてくる。発する言葉も少しずつ具体体な内容を追加していくようにしていけばいいだろう。
最終的には、例えば100歳までのライフプラン表のシミュレーションを示し、想定されるリスクがあっても大丈夫なことを客観的に示せれば一番良い。
尚、私は興味と自己投資の意味も含めて「ファイナンシャルプランナー(FP)」の資格も取得した。これは早期退職の実現に向けて大きな弾みとなった。
いわゆるプロの目で家計を判断できるからだ。もちろん、妻への説明も「ホラ吹き旦那」からではなく、「お金のプロフェッショナルであるFPの視点」から説明することができるので、圧倒的に説得力が増す。
FP資格は早期退職後もキャリアとしても使えるし、これまで会社が行っていた社会保険料等の税金関係の手続きを自分で理解したうえで行うためにも、非常に有用な資格だと思う。
もちろんしっかりと勉強が必要だが、以下のような教育講座を受講すれば間違いなく1回で合格できるだろう。
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実行のタイミング
ここまで紹介した計画の進捗次第で、早期退職の実現性確度や実行タイミングが決まってくると思う。
私の場合は、コロナ禍で少々資産形成の計画が狂った。正直2020年の3月はさすがに計画崩れになるかと思ったほどだ!
だが、もともと堅実な計画を立てていたので、右往左往することもなく(いや、少しだけしてしまった。。。)、影響は軽微だったし、むしろその後(4月に攻めまくった)は大幅に好転した!
なので、少しの遅れで実行したのだった!
最後に
早期退職を有言実行するには堅実な計画が必要不可欠だと思う!
計画的な行動ができるかできないかは、言い換えると「早期退職をしていい人」と、「やめた方がいい人」を分ける資質であると言ってもいいのではないかと思う。
さて、次回はいよいよ退職届の提出から最終出社日までの心境について紹介しよう。
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