はじめに
近年、明らかに登山中にヘルメットを着用している人が増えてきたように感じる。
一部の山域(長野県など)ではヘルメットの着用が推奨されていることも普及に貢献しているのであろう。
とても良いことだと思う!
筆者は、ずいぶん昔の大学山岳部時代で岩登りをしていたころはもちろんヘルメットを着用していたが、社会人になってからは着用したことはなかった(そもそも持っていなかったし)。

だが、私も50代という中高年・シニア世代になってきたことだし、これからも岩稜歩きを楽しく続けたいし、何よりも自分が細心の注意を払っていても、他の人の不注意による落石に巻き込まれるのはまっぴらごめんだ!
ということで、落石の懸念や岩稜の山に行くときはヘルメットを着用することに決めた!
本記事は、筆者がブラックダイヤモンドの登山用ヘルメット「ビジョン」の購入を決めた経緯と、使用レビューを紹介する!
登山用ヘルメットの購入を検討されている方は是非参考にしていただきたい!
本記事で得られる情報:
登山用品メーカーについて
登山を趣味としている方の多くは、すでにそれぞれお気に入りの登山用品メーカーがあるのではないだろうか?
機能面もさることながら、ロゴだったりデザインだったりは人それぞれ感性が異なるので、こればかりはいくら他人がおすすめと言ったところで簡単に変わるところではないだろう?
筆者の場合は、もともとはノースフェイスがお気に入りで、登山用品がカバーされていれば基本ノースフェイスの道具を優先的に揃えていた。
だが、30代後半から趣味の筋トレ効果が顕著になってきて(もちろん筆者にとって、歓迎すべきことなのだが)、登山ファッションで一番ポイントとなるレインウエアやウインドブレーカー等のサイズが合わなくなってしまった。。。

ちなみに、ノースフェイスに限らず有名メーカーの登山ウエアは、たとえLLLサイズ等でも丈が長くなるだけで、私の肩幅・胸板・ヒップに合うモデルに出会ったためしがない!
結果、このころから登山用品のメーカーも機能重視に変わり、バラバラになってきた。。。
登山用ヘルメットメーカーの選定
わざわざヘルメットを着用するのに、安全規格もまともにクリアーしていない、品質ばらつきも大きい可能性が高いであろう安価なメーカーを使いたくはないだろう?
信頼のおけるしっかりとしたメーカーから選択したい!
登山用のヘルメットは、下記のメーカーから選択するのが間違いない!
なぜブラックダイヤモンド?
数あるメーカーの中でなぜブラックダイヤモンドを選択したのか?
ブラックダイヤモンドは、ヘッドランプや冬用手袋、ストック(Zタイプ/ディスタンス:今はストックは使用していない)等で使用しており、良い印象をもっている。
加えて、シンプルなロゴマークも筆者にはシックリきている(ココの感覚は先に書いたように人それぞれだと思う)。

ヘルメットは山ではとても目立つので、それぞれがお気に入りと感じるデザインのメーカー品を購入することを超絶おすすめする!その方がワクワクする。
時にはヘッドランプと一体化して使うことも想定されるので、メーカーを合わせておくのもいいかも?
ということで、少々動機があいまいではあるが、ヘルメットはブラックダイヤモンドから選ぶことに決めた!
モデル選定
ブラックダイヤモンドのヘルメットにも様々なモデルがある。
以下に仕様一覧をまとめてみた。
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モデル | ベイパー | ビジョン | ビジョンMIPS | キャピタン | キャピタンMIPS | ハーフドーム |
特徴 | 最軽量・ハイエンド | 最堅牢 | MIPS機能追加 | 耐衝撃+フィット感 | MIPS機能追加 | ハードシェル |
重量(S/M)/g | 170 | 220 | 260 | 285 | 320 | 330 |
色種類 | 3色 | 6色 | 1色 | 6色 | 1色 | 4色 |
アウター材質 | ポリカーボネート/ALUULAシート/発泡ポリスチレン | ABS | ABS | ABS | ABS | ABS |
インナー材質 | 発泡ポリプロピレン | 発泡ポリスチレン/発泡ポリプロピレン | 発泡ポリスチレン/発泡ポリプロピレン | 発泡ポリスチレン/発泡ポリプロピレン | 発泡ポリスチレン/発泡ポリプロピレン | 発泡ポリスチレン |
アジャスター | ◎プル | ◎プル | ◎プル | ◎プル | ◎プル | ◎ ダイヤル |
ヘッドランプ対応 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
対応規格※① | UIAA/EN12492 | UIAA | UIAA | UIAA | UIAA | UIAA |
価格 (参考) | 22,990 | 15,290 | 21,450 | 10,780 | 18,370 | 9,240 |
その他 | 頭頂部衝撃性能UP | パット取り外し可 | パット取り外し可 | パット取り外し可 | パット取り外し可 | パット取り外し可 |
※①ENとは欧州の統一規格のことである。EN12492はヘルメットの規格。UIAAはEN規格をベースにした国際山岳連盟規格である。これらの両方、もしくはどちらかに適合しているヘルメットを選べば間違いない!
購入の際に重視したポイント
ここで、筆者が購入の際に重視したポイントを紹介しよう!
もうお分かりのように、これらをすべて満たすモデルは、「ビジョン」のタンドラカラー一択であった!
ところで、色などどうでもいいと思う方もいるであろうが、趣味で登山を楽しんでいる以上、身に着けるのが楽しくなる方が絶対に良い!
筆者はノースフェイスの迷彩ザック、ウエアは上下ともワークマンのグリーン系統(4L:これなら筆者にもジャストフィットであることを発見!)、帽子も迷彩柄など、とにかくグリーン系統にそそられるのだ!




最近筆者お気に入りの山深い山域の登山では熊対策が必須となってきた。藪漕ぎ用と合わせて熊対策用ナイフに興味がある方はこちらの記事も合わせてどうぞ!
【ビジョン】使用レビュー
ココからは実際に使用してみた筆者のレビューを紹介していこう!
「ビジョン」外観




まずパッと見、オシャレでカッコイイ!
筆者が大昔に使っていた鉄兜のようなヘルメットとは大違いだ。
色は思ったよりも薄いグリーンであったが、明るいグリーンよりずっとアーミーっぽくてGOOD!

これなら岩場でなくて草原でも被りたくなるかも!?
「ビジョン」内面



ヘルメットの内面は意外と多面体の構造を採用していた。
軽量化のため、限りなく無駄な部分を削ったのであろう。
サラリーマン時代に開発・設計者であった筆者は、こういうところに技術者の隠れた努力が見えてくるのでつい気になってしまう!
また、パッドは頭頂部だけかと思ったら額面にもあり、どちらも取り外せるようになっていた!

汗をかきやすい筆者としてはうれしい設計である!
サイズ調整

サイズ調整は上の写真のように、後頭部の調整レバーで簡単に調整できる。
最初は押すのか引くのか少し迷ったが、慣れれば問題ない。
ヘッドランプを装着してみた!




すでに紹介したように、筆者はヘッドランプもブラックダイヤモンドを愛用している。
早速「ビジョン」に装着してみたが、これがまたピッタリだった。
サイドと背面にヘッドランプバンドを固定する仕掛けがあるので、簡単にヘルメットに固定することができる。

ヘッドライトとヘルメットのメーカーと色合いを合わせておくと統一感があってスッキリするぞ!これは超絶おすすめだ!
実践投入してみた印象!
筆者は日本人にしてはめずらしく?頭のサイズが小さい(自分で紐を使って測定してみたら56cm弱くらいだった)のと、スキンヘッドなので、迷うことなくS/Mサイズを購入したが、違和感なくピッタリだった。
もちろん紹介したようにフィット感の調整も簡単にできるので、夏場等バンダナの上から装着したい時などでも楽に対応できる!
とにかく軽い
最初に宅急便で段ボール箱を受け取った時の軽さにも驚いたが、実際に使用した時には感動すら覚えた。

とにかく発泡スチロールを被っているかの如く軽いのだ。
長時間の登山だと、数十グラム程度の違いでも気になってくるものだ。
重量220gの「ビジョン」であれば、それほど違和感なく装着し続けることができる。

重量に関していえば、最軽量170gの「ベイパー」ならもっと違和感ないのかもしれない。とにもかくにも重量が最優先の方は「ベイパー」を選択するのももちろんアリだろう
通気性とメンテナンス性が良い
写真を見てお分かりのように、サイドに通気性確保の穴が複数空いているので、行動中でも意外と通気性がいい。
また、パッドの取り外しができるので、登山中に汗をかいた時に外して乾かせるのと、下山後のメンテナンスが楽にできるのもGOOD!
気になる点は?
まだ数回しか使っていないが、今のところ大きな問題はない。
あえて気になる点をあげるならば、アウターのABS素材は岩などにぶつかると傷がつきやすいと思う(幸いザックの中に入れて大事に使っているのでまだ大した傷はついていないが)。

ただし、これはブラックダイヤモンドに限ったことではないと思われる。
筆者が大昔に使っていた鉄兜のように堅牢なヘルメットは、少々岩角にぶつけても気にもならなかったが、最近の軽量ヘルメットは一回の大惨事には心強い味方になってくれるが、日々の扱いは十分に注意した方がいいだろう。
紫外線にも弱いので、ザックに入らないときはザックの外にぶら下げるのではなく、ヘルメットホルダーでしっかり保護しておいた方がいいだろう。

そもそもザックの外にやたら登山道具をぶら下げるのは危険なのでよろしくない!
まとめ
筆者が所属していた某大学の山岳部では、登山中に石を落としたらこっぴどく先輩に怒られた。
なので、自然と歩き方がうまくなったものだった。
最近は我流で登山を楽しんでいる人が多いので、岩場では平気で石が落ちてくることがある。
なので、このような山域に行く時は必ずヘルメットをかぶるようにしたい。

私はヘルメット導入前に、北アルプスの涸沢から奥穂高岳に向かうザイテングラートで先行登山者の落石を食らったことがある。幸い小石がパラパラくらいだったので大したことはなかったが。
ソロ登山者にとって、自分の身は自分で守ることが最優先事項なのだ!
本記事で紹介したように、ブラックダイヤモンドのヘルメットはどのモデルも軽量かつオシャレでいかしている。
これなら抵抗なく身に着けることができるだろう。
あなたも岩稜地帯では必ずヘルメットを持っていくことをおすすめする!
他の人と被らない登山用テントをお探しの方はプロモンテのVLシリーズがおすすめだ!興味のある方はこちらの記事も合わせてどうぞ!

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