車中泊旅をしていると、お湯を沸かしたくなるシーンは多々ある。
夏場はあまり気がすすまないこともあるが、秋から冬にかけては何度でもお湯を沸かしたくなる。
お湯をわかす方法はいくつかあるが、本記事ではそれぞれの方法のメリット・デメリットを示し、車中泊旅で最適な方法を紹介しよう!
本記事の結論
- 車中泊旅でお湯を沸かしたいなら、車中泊に適した高容量ポータブル電源を用いて、100V対応の電気ケトルを使って沸かすのが最適な方法である!
- 車中泊に最適な電気ケトルは、信頼性とコスパに優れた【T-fal performa】がおすすめ!
車中泊旅でお湯を沸かすシーン
私の車中泊旅では、以下のシーンでお湯を沸かすことが多い。
- 朝食時のインスタントスープ(真夏以外)
- 朝食後のコーヒータイム
- ドライブ中に海や山の景色が良いところで休憩するときのティータイム
- 夕食時(インスタント食品等の簡易料理)
- 夕食後~夜のティータイム
私の場合、9割以上が登山遠征と組み合わせて実行しているので、毎回このパターンというわけではないのだが、それでも朝のスープや夕食の調理・夕食後のティータイムでは必ずお湯を使う。
観光やドライブ目的の車中泊では、加えてゆったりとしたコーヒータイムが加わるという感じだ。
私はコーヒーが大好きだ!
車内でお湯を沸かす方法
では、車内でお湯を沸かすにはどんな方法があるのだろうか?
下記にあげてみた。
車内でお湯を沸かす方法
- ガスバーナーとやかん(もしくはジェットボイル一体型)を使う
- 車のDC12Vシガーソケットから12V対応の電気ケトルを使う
- ポータブル電源と100V対応の電気ケトルを使う
おそらく、一般的にはココにあげた3つのどれかでお湯を沸かすことになると思う。
ではどの方法が車中泊旅に最適なのだろうか?
まず、それぞれのメリット・デメリットを見ていこう!
①ガスバーナーを使う場合
メリット
最近のガスバーナー、特に登山用のガスバーナーセットは、驚くほどコンパクトで燃焼効率がいい商品が出回っている。
例えば、ジェットボイルのような一体型を使えば、あっという間にお湯を沸かすことができる。
それから、これは人によるかもだが、ガスバーナーのような非日常的な道具と使うと、アウトドア感が増してワクワクした気分になる。
キャンプファイヤーならもっとワクワクするのだろうが、ガスバーナーの炎でもそれなりにワクワクする。
また、車内でガスバーナーを使うと、車内が暖かくなる。
空気の冷たい明け方や、晩秋~春先にかけての車中泊旅では、少なからず車内で暖がとれるという点もメリットの一つだろう。
デメリット
デメリットは何といっても安全性だろう。
狭い車内で火と扱うと、車内内装や他の車中泊グッズに引火したり、熱変形の恐れがある。
また、ガスバーナーを組み立てたり、着火したりと少々準備に手間がかかるのも面倒だ。
やかんを使う場合、お湯を沸かしている最中にやかんに触れてやけどしたり、お湯がこぼれてこれまたやけどにつながる可能性もある。安定性が悪いので、常にやかんに注意を払っておく必要がある。
さらに、作業中は十分に換気しないと、一酸化炭素中毒になる危険性も高い。
メリットで暖が取れることをあげたが、夏場は車内が地獄と化するので絶対に使いたくないだろう。
ガスバーナーは便利ではあるが、デメリットの影響が大きいので、できるだけ車内では使いたくないな!
②車のDC12Vシガーソケットを使う場合
メリット
12Vシガーソケットはほとんどの車に標準装備されているし、12Vシガー電源対応の電気ケトルからプラグを差し込むだけでお湯を沸かすことができるので、だれでも手軽で簡単に準備することができる。
また、12Vと電圧も低いので、万が一誤使用でショートしたとしても、大事に至る危険性は小さいのも大きなメリットであろう。
デメリット
12Vは、確かに安全面では大きなメリットだが、裏を返すとパワーが弱く、お湯が沸騰するまでに恐ろしく時間がかかるので、大きなデメリットでもある。
恐ろしくって、どのくらいかって?簡単なので、ちょっと計算してみようか!
DC12Vシガーソケットで20℃の水300g(約二人分のコーヒー)を沸騰させるのに何分かかるのか?
前提:電気ケトルの消費電力は 120W(電圧:12V、消費電流:10A)とする
●予備知識(理系の人なら覚えているだろう?)
1gの水を1℃(=1Kケルビン)上昇させるのに必要なエネルギーは約4.2J(ジュール)
1cal ≒ 4.2J
1J = 1W・s(ワット・秒)
さて、300g水の温度を80℃(20℃→100℃)上昇させるのに必要なエネルギー量は・・・
300 × 80 × 4.2 = 100800J
なので、電気ケトルで沸騰させるのに必要な時間は・・・
100800J ÷ 120W = 840s
1400 ÷ 60 ≒ 14分
実際には抵抗ロス分や熱拡散もあるので、15分以上かかるだろう。
さあ、コーヒーを飲もうか!って気分になってから、なんと15分以上もトロトロと待たなければならないのだ!
これではせっかくのすがすがしい気分も冷めてしまいそうだ!また、急いで準備したい登山の朝にはとても使えるシロモノではない!
補足として、、、車のシガーソケットを使う場合、エンジンをかけた状態にして使わないと、バッテリーが上がってしまう恐れがある。
どうしてもシガーソケットでお湯を沸かしたい方は、車で移動中に常にプラグインしておいて、絶えずお湯の状態にしておくしかないだろう。
③ポータブル電源+100V対応の電気ケトルを使う
メリット
ポータブル電源があれば、100V対応で消費電力1000Wクラスのハイパワーな電気ケトルを使って、早く沸騰させることができる。
また、準備は基本コンセントにつなぐだけなので、手軽で簡単なところもいい。
100Vではあるが、電化製品側できちんと安全機構が備えられている製品を購入すれば安全性も問題ないだろう。
なによりも見た目がオシャレなので、車中泊ライフが楽しくなる。
デメリット
消費電力が1000Wクラスの電気ケトルを満足に使うには、1000Whクラスの高容量ポータブル電源を準備する必要がある。
ポータブル電源は比較的高価なので、電気ケトルの購入と合わせると、それなりに初期投資コストがかかることが最大のデメリットであろう。
また、ポータブル電源の残容量が十分でなければ当然使うことができない。
なので、車中泊旅では、ポータブル電源の残容量を頻繁に気にかける必要がある。
ある程度のスペースを占有するところもデメリットになるだろう。
それなりの初期投資コストはかかるが、ポータブル電源はお湯を沸かす以外にもマルチに使えるので、デメリットを補って余りあるほどのたくさんのメリットがある!
車内でお湯を沸かすのに最適な方法は【ポータブル電源】+【電気ケトル】
すでにお分かりのように、車中泊旅でお湯を沸かすのに最適な方法は、「ポータブル電源と100V対応の電気ケトルを使う方法」だ。
ではどのようなポータブル電源と電気ケトルを準備すればいいのだろうか?
特にポータブル電源は高い買い物なので、、、どうせなら、お湯を沸かすためだけではなく、車中泊として最適な仕様のものを選択するべきだ!
車中泊に最適なポータブル電源とは?
車中泊に最適なポータブル電源の条件を書き出してみた。
車中泊に最適なポータブル電源の条件
- 高容量(1000Whクラス)
- 高出力(1500W前後)
- サイズ(車の後部座席足元に置ける幅であること)
- 重量(軽いに越したことはない)
- リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載
- AC電源ポートが3口以上、USB端子(TypeA、C)が複数口ある
- シガーから充電できる
- ソーラーパネルから充電できる(これは将来性を考慮して)
この中でも①②⑤は特に重要な条件である。
2024年9月現在、コスパも含めてEcoFlowのDELTA2が最も車中泊に最適なポータブル電源だと思う。
詳細理由は、各主要メーカーの人気モデルの比較記事を書いているので、是非訪問していただきたい!
EcoFlowの最新モデル「DELTA3 Plus」も評価してみた!こちらも合わせてどうぞ!
車中泊に最適な電気ケトルとは?
次に車中泊に最適な電気ケトルについて見てみよう!
車中泊に最適な電気ケトルの条件
- 消費電力が1000W以上
- コンパクトで安定感がある
- コードが長い(1m以上)
- 空焚き防止、自動電源OFF機構がある
- 蓋が取り外せる
①消費電力が1000W以上
せっかく高出力タイプのポータブル電源を準備しているので、電気ケトルも消費電力1000W以上のものを選択し、サッとお湯を沸かせたい。
②コンパクトで安定感がある
ソロ~2人くらいで使用するなら、容量は0.8ℓ程度までのコンパクトなサイズが使いやすい。
また、狭くて平らなスペースが限られている車内で使うので、コンパクトでありながらも少々触れたり雑に置いたくらいでは倒れない安定感も必要だ。
③コードが長い
②のコンパクトサイズとコードの長さを両立したモデルは意外にも少ない。
多くの容量0.8ℓモデルのコード長さは75cmなのだが、家庭用ならともかく、車中泊で使用するなら75cmは短すぎる。
本章初めの写真は、私の愛車ハイエースでのワンシーンであるが、ハイエースの後部座席足元に置いたポータブル電源から、荷室のテーブルに電気ケトルを置いてお湯を沸かす場合、コード長さは最低でも1mは必要だ。
ちなみに、写真の商品:T-fal performaのコード長は1.3mだ。
④空焚き防止、自動電源OFF機構がある
不用意にスイッチが入ってしまった場合の空焚き防止機構、沸騰したら自動で電源OFFとなる機構は、安全面で必ず備わっておいてほしい機構である。
⑤蓋が取り外せる
これは使い方次第で賛否両論かもしれないが、私は以下の理由で蓋が取り外せるタイプの方が使い勝手が良いと考えている。
- Platypus等、他の容器から水を注ぎやすい
- 洗浄する時に洗いやすい
はじめに紹介したように、私の車中泊旅はほぼ登山遠征目的である。
この場合、車中泊中に使う水は、その日の登山の下山時に沢や湧き水をいったんPlatypusにくんでおいて、そこから念のため浄水器(ソーヤーミニ)を通して使うことが多い。
蓋が中途半端に付いたままだと、Platypusと干渉して作業し難いのがよくわかるだろう!
また、蓋を取り外せるタイプの方が洗浄もし易い。
車中泊に最適な電気ケトルは【T-fal performa】
ここまでに何度も登場しているが、車中泊に最適な電気ケトルとして、コスパと信頼性に優れた「T-fal performa」をおすすめしたい。
【T-fal performa】の特徴
- 全世界的なブランドという絶対的な信頼と安心感
- 容量は0.8ℓでコンパクトながら抜群の安定感
- 1カップ(140mℓ)なら1分で沸騰させることができるスピード(消費電力:1250W)
- 車中泊に必要な条件(①~⑤)を全て兼ね備えている(コードの長さ:1.3mだ)
尚、T-fal performaには電源ON/OFFを示すインジケーターランプがないので、最初はチョット戸惑うかもだが、空焚き防止機能もあるので、慣れてしまえばあってもなくても関係ないことに気づくだろう。
ちなみに、、、T-falといえばホワイトが定番色だが、私のハイエースのイメージカラーは黒と赤なので、ココはあえてブラックを選択した!ブラックも高級感に溢れてなかなかいいぞ!
最後に
本記事を最後まで読んでいただいた方は、すぐにでも車中泊旅に出かけたくなったのではないだろうか?
紹介したように、ポータブル電源があれば車中泊旅は劇的に変わる!
普段の生活がいかに電気に頼っているかがよくわかるだろう。
本記事で紹介した「高容量ポータブル電源」と「電気ケトル」を準備して、是非今よりもずっと快適な車中泊旅を楽しもう!
ところで、、、ポータブル電源も電気を使い切ればただの重い箱と化する!だが、車にソーラーパネルが常備されていれば、その心配は一切無用だ!もちろん災害時も最強である!だれでも、しかもフラットに美しく設置できる方法を詳細に紹介しているので、是非チャレンジしてみてはいかがだろうか?
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