登山靴を選ぶ時は何度も試し履きして慎重に選ぶにもかかわらず、靴下選びにはあまり気にかけない登山者は多いのではないだろうか?
だが、靴下だって足を守る大切な登山装備だ。
特に長時間歩いたり、重い荷物を背負ったテント泊縦走などの本格的な登山では、靴下選びの良しあしが靴擦れや蒸れ、疲労の軽減に直結する。
本記事では、鉄壁の定番メーカーから異色の自衛隊仕様まで、おすすめの登山用靴下6選を紹介しよう!
登山用靴下を選ぶ際のポイント
①素材
登山用の下着やウエアには、できるだけ綿(コットン)素材を避けた方が良いのは知っている方も多いだろう?
綿は肌触りや耐久性があるので、一般的に人気のある素材なのだが、一旦水に濡れるとなかなか乾きにくいため、登山に適しているとは言えない。
遭難時に下着の素材で生死が分かれることもよくあるので、これは超重要なポイントだ!知らなかった方は覚えておこう!
当然常に蒸れる極悪な環境にさらされ、また、沢の渡渉や雨天時に濡れる可能性がある靴下にも綿素材は不適だ。
なので、登山用の靴下には、速乾性に優れた化学繊維(ポリエステル・ポリプロピレン・ナイロン等)や濡れても保温性があり、消臭効果もあるメリノウールを使った素材を選択しよう!
もちろん、部位ごとにこれらの素材を使い分けた機能的な混合系もアリだ!
②クッション性
長時間の歩行や重い荷物を背負っている縦走時は足裏への衝撃吸収が重要だ。
もちろん、靴やインナーソールの選択も大事だが、直接足に接する靴下にも注意を払いたい。
登山用靴下には厚手/薄手の選択肢があるので、季節や好みに応じて使い分けるのもいいが、一般の登山者にはオールシーズン厚めのパイルやクッション構造があるものを使用した方が安心だろう。
③フィット感
登山用靴下のサイズはS/M/L、〇〇cm〜xxcm等、ある程度幅を持ったサイズでしか分かれていない。
なので、足の形とのフィット感というよりも、登山靴を履いた時の靴とのフィット感が重要になる。
そういう意味では②で解説したようにある程度厚みがある靴下の方がフィット感を感じやすいだろう。
また、足首や甲部分にサポート機能があると、靴の中でズレにくく靴擦れ予防にもなる。
この辺は各メーカーの特徴が出やすいところなので、本記事でも詳しく解説した。
是非自分に合った特徴の商品を選択していただきたい!
5本指タイプについて

登山用靴下にも5本指タイプがある。
踏ん張りが効く、指間が蒸れにくい、マメができにくい等のメリットがあるようなので、ハマる人にはハマるらしい。
筆者も興味本位で一時期5本指タイプを試した時期があるが、下記理由により今は使用していない!
筆者は山の頂上で靴と靴下を脱いで何とも言えない解放感にひたりながらくつろぐのが好みだ。また、下山後は一秒でも早く靴と靴下を脱ぎたい派である。5本指タイプの靴下は妙に足にまとわりついてとても脱ぎにくいし、履きにくい。
筆者の足は幅広である。にもかかわらず、以前は細めシルエットのスカルパ/トリオレプロを履いていたので、5本指タイプの靴下に替えた時に、足の痛み(親指と小指の側面)が明らかに増した。5本指タイプの靴下は指の間にも生地が入るので、より幅広になる。注意しよう!
ちなみに、今はモンベルの幅広4Eタイプを履いているので快適な登山ができている。登山で毎回親指や小指が痛くなる方は幅広タイプの靴に替えることをおすすめする!
5本指タイプは、雪が積もっていると足先が冷たく感じるらしい。これは筆者の友人が話していた情報だ。考えてみれば、、、5本指タイプは指がそれぞれ独立しているので保温性が悪そうな気がする。

ということで、本記事では5本指タイプは一切おすすめしていない!
④丈の長さ
丈の長さも季節や好みによるところが多いと思うが、基本は靴のカット長までをカバーできる長さを選択すればよい。
特にこだわりがなければ、クルー丈(ふくらはぎの真ん中くらい)を選択しておけばローカットからハイカットまでのどの登山靴にもオールマイティーに使えるのでおすすめだ。
ちなみにスタイル的な視点でいうと、特に夏場は半ズボンで行動することが多いので、靴下の丈の長さで見た目の印象がずいぶんと変わる。
トレラン風に軽快な足さばきに見せたい方はローカットの靴に合わせて短めを選ぶのもいいだろう。

ちなみに私は一年を通して丈が長い靴下が好みだ!私は人があまり入らない低山歩きもたしなむので、、、丈が短いと夏場に半ズボンでやむなく藪漕ぎに遭遇した際に足元が心もとない。こんな時でも丈が長い靴下だと安心だ!
おすすめ登山用靴下6選
ではココからはオールシーズン(厳冬期の本格的な冬山以外)で使える登山用靴下を紹介しよう!
① 【Mont-bell(モンベル)】 トレッキングソックス 1118421
特徴

モンベルは言わずと知れた日本を代表する登山用品メーカー。日本人の体形を熟知し、日本人の体形に合わせた商品をできるだけリーズナブルな価格で提供している。もちろん靴下も例外ではない。「トレッキングソックス 1118421」は、オールシーズン安心して使用することができる。靴下に特別にこだわりのない方は、まずはモンベルを選択しておけば間違いないだろう。
② 【NAIGAI(ナイガイ)】 メリノウール 登山 ソックス

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特徴

日本の老舗靴下メーカー「ナイガイ」の登山愛好家社員がこだわって開発した商品。もちろん日本人の足にも合っており、人気のモデルだ。必要最低限の機能性にとどめて高いコスパを実現している!
③【DANISH ENDURANCE】 ハイキングソックス
特徴


アルプスの本場ヨーロッパ製(デンマークでデザイン、ポルトガルで生産)。エベレスト登山家監修のおすみつき商品だ。1年以内に穴があいたら交換保証してくれるというユニークな保証制度がある!カラーバリエーションが豊富なので、色にもこだわりたい方には「DANISH ENDURANCE」がおすすめだ!
④【千代治の靴下】 本格トレッキングソックス

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特徴

千代田繊維工業株式会社が製造・販売を行う日本製の靴下ブランド。綿以上の吸湿・速乾性を持つドラロンウールを使用した上質な一品。履き口部分の内側にカラー加工が施されているので、打ち返して履くとアクセントになってオシャレ!デザイン・カラーバリエーションも豊富なので、複数揃えて気分に合わせて使い分けて楽しみたい方におすすめ!
⑤【ダーンタフ 】 ハイカーブーツソックミッドウェイトフルクッション

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特徴
「ダーンタフ」はトレッキングの人気が高いアメリカのメーカー。弾力性のあるテリーループ(=パイル)編みでクッション性と保温性を担保。摩擦の多いヒールとつま先部分は耐性補強され、つま先部分はインビジブルシーム(縫い目無し・見えない)で快適な履き心地を実現。USメーカーで軽快に歩きたい方は「ダーンタフ」がおすすめだ!
⑥【IMPACT LOCK】 FORCE タクティカル パイルソックス
特徴

「IMPACT LOCK」は現役自衛隊員(普通科連隊)へのアンケートで96%が良いと回答した本物の一品。つま先とかかとに吸湿・速乾性の良い和紙を採用しているのが他にはないユニークな特徴。また部位に応じてパイルゾーンとメッシュゾーンを分けた機能的な造りもGOOD!
「IMPACT LOCK」実践使用レビュー

実は、、、アーミーマニアの筆者は、「IMPACT LOCK」を入手してから、専ら「IMPACT LOCK」を履いて登山している!
見た目はもちろん、機能的にも素晴らしく、なかなか履き心地が良いのだ。


何と言ってもふくらはぎまでしっかりとホールドされる感がいい。
まるでふくらはぎまでのサポートタイツのような感じだ。
もちろん、炎天下の夏場に整地された登山道を歩く時は、下に下げて使用することもあるが、、、。
また、和紙をふんだんに使用したつま先とかかとは、常にサラサラしており、靴から足を出した時の通気性がなんとなく良いような気がする?

「IMPACT LOCK」は登山でも十分に使える。あまり見ない長さなので、他の方と被らないのもいい。ハイソックス並みのロング丈が好みの方には超絶おすすめしたい!
自衛隊仕様として有名で人気の高い靴下に「ガッツマン」シリーズ(下記参照)がある。だが、こちらは強度重視のため?か素材に綿が入っているので、登山向きではないと思う。自衛隊仕様に興味がある方は、「IMPACT LOCK」の方をおすすめする!
まとめ
登山用靴下は、「素材」「クッション性(厚み)」「フィット感」「丈の長さ」を見極めることで、足元の快適さが大きく変わる。
特にメリノウールは快適性が高く、防臭効果も抜群なので、オールシーズン用に一足は持っておくといいだろう。
本記事で紹介した定番の登山メーカーや老舗の靴下メーカーの商品を選択するものもちろん良いが、自衛隊仕様の「IMPACT LOCK」も十分におすすめできる一品だ!
さあ、足元にお気に入りの靴下を履いて、早速登山にでかけよう!
他の人と被らない登山用テントをお探しの方はプロモンテのVLシリーズがおすすめだ!興味のある方はこちらの記事も合わせてどうぞ!