車中泊旅では冬以外は扇風機が欠かせない。
夏場はもちろんだが、春、秋でも扇風機は断然あった方が良い。
夜遅くに車中泊ポイントに着いて、さあ寝ようとしたときに、温まったエンジンの熱で車内が暑くて寝つきが悪いのはよくあることだ。
こんな時に小型の卓上扇風機があれば快適に過ごすことができる。
本記事では筆者が最近導入して車中泊に限らず、自宅のデスクワークでもすっかりはまっているアイリスオーヤマの卓上扇風機「マカロンmini」を紹介しよう!
卓上扇風機の電源について
冒頭の商品リンクでわかる通り、本記事で紹介する卓上扇風機はよくあるUSB電源による充電式ではなく、AC電源タイプである。
一般的には、車中泊等、特に車で使用する場合は、気軽にどこでも使用できる充電式タイプの方が便利だろう。

じゃあ、なんでAC電源タイプをおすすめするの?

もちろん、私も充電式タイプを持っているし、2つを併用して使うこともよくある。だが、1000Wh以上のポータブル電源を持っている方は、少なくとも一つはAC電源タイプを常備しておくことをおすすめする。その理由を解説しよう!
AC電源タイプのメリット
- 一晩中安心して使える
- 稼働音が小さい
- 耐久性が高い
- 安全である
①一晩中安心して使える
充電式タイプの商品がいくら大容量とうたっていても、せいぜいリチウムイオン電池が数本程度入っているだけだ。
これに対してポータブル電源は100本単位(例えば、EcoFlow DELTA 2は1024Whで160本/筆者の計算による)のリチウムイオン電池が入っている。
電池切れを気にすることなく一晩中使い続けることができる(もちろん、ポータブル電源の容量が十分残っている前提だが)。
②稼働音が小さい
充電式タイプは平均電圧3.7V程度で動かしているので、強モードにするとどうしても「がんばってる感の音」がする。
これに対し、AC電源タイプは100Vのハイパワーで安定的かつ余裕でモーターを動かすことができるので、稼働音が小さく、夜も安眠できる。
③耐久性が高い
②にも関連するが、充電式タイプは限られた電池容量で少しでも長時間稼働できるように、軽量化が優先され、回転羽が華奢だったりする。
また、どっちみち電池の方が先に劣化して買い替えるパターンが多いので、製品本体に必要以上に耐久性を持たせる必要もない(だろう)!
AC電源タイプでもモーター寿命はあるが、電池寿命よりも圧倒的に長いし環境影響(特に温度)にも強い。なので、製品本体の造りもしっかりしている!

実際に触ってみると両者の違いは一目瞭然だ!質感が全然違うので、車内やデスク周りをスタイリッシュでオシャレにしたい方は、AC電源タイプを選択することをおすすめする!
④安全である
近年、夏場になると必ずTVのニュースで話題にあがるのが、リチウムイオン電池を使ったハンディータイプ電化製品の発熱・発火事故である。
もちろん、必ずしもすべてのハンディータイプの電化製品が危険というわけではないが、特に真夏の車中泊で使用するために車内に持ち込む場合は十分注意した方が良い。

あれ?ポータブル電源だってリチウムイオン電池が入っているんだよね?AC電源を使うにはポータブル電源を車内に持ち込むので、結局同じことじゃないの?

実に良い質問だ!君のようなマニアックな人のために、この辺に超絶詳しい私が簡単に解説しておこう!(興味のない方は読み飛ばそう!)
充電式卓上扇風機とポータブル電源の電池の違いについて(マニアックな方向け)
ざっくりと違いを表にしてみた。
項目 | 充電式卓上扇風機 | ポータブル電源 (大手メーカー) |
---|---|---|
電池タイプ | リチウムイオン電池 三元系(N/C/M) | リチウムイオン電池 リン酸鉄系 |
電池品質 | 中 | 高 |
電池本数 | 1~4本程度 並列が多い | 100本以上 直列+並列 |
電池タイプについて
最近のポータブル電源に採用されているリチウムイオン電池は、不安全時の熱安定性が高いリン酸鉄タイプにほぼ置き換わっている。
一方で、充電式卓上扇風機には今も三元系(Ni/Co/Mn)と言われるタイプのリチウムイオン電池が採用されている。
理由は
- 作動電圧が高い
- 容量が大きい
- コストが安い
からだ。

ポータブル電源で採用されなくなったのは、安全性・信頼性がやや劣るからだ。卓上扇風機では電池は数本程度しか使われていないので、不安全時の影響は小さいと考えられているのであろう(とはいえ1本でも発火したら結構すごいけど・・・)
電池品質と電池本数について
ポータブル電源には100本以上の電池が直列+並列で接続されている。

参考までに、例えばEcoFlowのDELTA2は2Ahタイプの18650サイズの円筒型電池160本が10並列、16直列(10P16S)で接続されていると思う(by私の計算)!
もしも1本でも粗悪な品質の電池が混入すると、全体に与える影響が大きく、保証期間(最近は5年が標準)内に返品・クレームだらけになるだろう。
なので、メーカーでは電池の品質レベルが一定の範囲に揃うように、それなりのコストをかけて電池を選別しているはずだ!
一方で充電式卓上扇風機はせいぜい数本使いなので、確率的にもそこまで気を使って選別する必要性はない!

なるほど!
もちろん、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用したポータブル電源でも100%安全というわけではない!真夏の炎天下に車内で放置するのは極力避けた方が良い。発火しないまでも電池性能は著しく劣化するぞ!
アイリスオーヤマ【マカロンmini】レビュー
外観

パッと見てお分かりのように、とてもスタイリッシュなデザインだ。
ブラック色で統一されているのも高級感が感じられてGOOD!
車内でもデスクでも落ち着いた雰囲気でオシャレに使うことができる!
サイズ感

サイズは上の画像に示したように、とてもコンパクトな設計になっている。
なので、車内でもデスクでも邪魔になることはない!
機能面
コンパクト設計であるにもかかわらず、しっかりとした風量がある。
高級感のある動きの首振り機能に加え、弱・中・強の3段階風量調整ができるので、各シーンに合わせてお好みで使い分けることができる!
コンセント長さについて
デスクで使うならともかく、車内で使う場合は、いくら狭いとはいえある程度の長さのコンセントがないと取りまわしづらい。
例えば筆者のハイエースでの車中泊旅では、ポータブル電源の定位置は後部座席足元と決まっている。
できればココから後部居室まで最低でも1m以上の長さが欲しい。
(もちろん、延長ケーブルを使えばどこまでも伸ばせるが・・・)


「マカロンmini」は1.4mの長さのコンセントがあるので、余裕で取りまわすことができる!
使用状況
実際の使用状況を動画に収めているので確認していただきたい!
動画では一切音量・ノイズ調整等していないが、強モードでも稼働音はほとんどしないのがおわかりいただけるだろう。
また、ゆっくりと上品な動きで首を振るので、見ていても一切せわしさを感じさせないのもいい!
それでいて、心地良い風を届けてくれる。
就寝時等、直接風にあたりたくない場合は天面に向けて稼働させるのもおすすめの方法だ。


まとめ
アイリスオーヤマの卓上扇風機「マカロンmini」は、コンパクトながらとても機能的なので、車中泊でもデスクワークでも期待通りに活躍してくれる。
電池残量を気にせずに、安定した風量を求めるなら、AC電源タイプの「マカロンmini」がイチオシだ!
あなたも早速常備してみてはいかがだろうか?