以前からやってみたかったハイエースの「エンブレム」をマットブラックに塗装してみた。
また、エンブレムの両脇に貼り付けてカスタムしている「メッキパーツ」も合わせて塗装してみたので、その全貌を紹介しよう!
ハイエースフロント【オールブラック化】

筆者の4型ハイエースは、フロントメッキグリルはずいぶん前にマットブラック仕様に交換済である。
だが、エンブレム(一部レッドにカスタムしている)と、その両脇に貼り付けているメッキパーツは光り輝いたままにしていた(上写真参照)。

ちなみに、このメッキパーツはメーカー純正カスタム品(確か30,000円くらいだったと思う?)なのだが、このパーツを装着しているハイエースをほぼ見たことがない。それなりにイカしていると思うのだが?
今のスタイルでも決して悪くはないのだが、、、オールブラックフェイスのハイエースを見かけるたびに、
「あっちもなかなかクールでいいな」
と思っていた。
そして、先日洗車した後フロント付近をチェックしていたところ、このメッキパーツの際が浮いているのを発見した!

さすがにかれこれ10年ほど装着しているので、どうやら両面テープがヘタってきたらしい。

仕方がない、メッキパーツを剥がすか!どうせならついでにエンブレムも剥がしてブラックフェイス化してしまおう!
というわけで、「ハイエースフロントオールブラック化計画」を実行することにした。

実は、この時はメッキパーツを剥がした後、再装着を考えていなかった。再装着しない方が手軽にブラック化できるので!
ではなぜわざわざ塗装して再装着したのか? 理由はのちほど・・・。
パーツ取り外し作業
作業①下準備
何をやるにしても、入念な下準備が重要だ!
まずは作業中に干渉しそうな部分にマスキングテープを貼る。

パーツを剥がす時に、パーツ貼り付け粘着層に糸をねじ込んで切っていくので、念のためボディーに傷がつかないようにするためだ!
作業②メッキパーツ剥がし
丈夫な糸をメッキパーツの粘着部分にねじ込ませ、上下に動かしながら粘着層をノコで切るように剥がしていく。
素手だと手に糸が食い込んで痛いので、手袋をはめて作業した方が良い。


上写真のように、筆者はDIY用の水糸(タコ糸)を持っていたので、そのまま利用したが、あまりにも強度が弱すぎて、何度も(たぶん10回くらい)切断して作業性がとても悪かった。。。
これからチャレンジする方は必ず強度が高い釣り糸か、エンブレム剥がし専用糸のような専用工具を使うことを強くおすすめする!
作業③エンブレム剥がし
次にメインイベントであるエンブレム剝がしに取り掛かる。
やり方はメッキパーツ剥がしと全く同じだ。
だが、さすがにメーカーのシンボルマークだけあって、粘着が強固で粘着層の浮きがまったくない。
はじめにエンブレムとボディーの隙間に糸を食い込ませて「きっかけ」をつくるのに少々苦労した。


また、メーカーによって違うかもしれないが、トヨタ車の場合はエンブレム左右にピンがあり、車体にあけられた穴に収まっているので、途中で糸が干渉してい動かなくなる地点がある。
その地点を避けるように上下左右から攻めていこう!
作業④粘着剤除去

さて、ココからはひたすらボディーに残った粘着剤の残骸を除去していく。
この際、ボディーに傷をつけないという点で最高の方法は「人間の爪」や「親指のハラ(指紋)」なのだが、、、さすがに面積が大きいので長時間は耐えられない。
特に親指のハラは、使い過ぎると水ぶくれができるので注意しよう!筆者は腕力が強いので、ついやってしまいがちで、、、何度も水ぶくれを経験している!

こんな時はケミカルに頼るのが一番だ!


筆者が愛用している3Mのクリーナーは粘着剤にサッとスプレーして数分程度放置するだけで、粘着剤がドロドロに溶けてくる優れものだ。
車以外のDIYでも重宝するので、1本持っておくと便利だ。

天然オレンジを使用した柑橘系のとてもいい香りがするので、作業性も良い!ちなみに、この香には意味があり、、、柑橘類の成分(リモネン)が粘着剤を溶かす働きがあるのだ!(オレンジの皮の汁を発泡スチロールに垂らすと溶けてくるからおもしろいぞ!)
【オールブラック化計画】危うし!
粘着剤をきれいに除去した状態が下記の写真だ!


遠目では気づかないかもだが、寄ってみると元のパーツの跡がくっきりと残っているではないか!
これではせっかくオールブラック化したのに、変なラインが気になって台無しだ!
やはり10年間の雨・風・雪・紫外線の有無により、塗膜面の状態は大きく異っているらしい。
また、筆者のハイエースはガラスコーティング(もちろんDIYだ!)をしているので、その影響もプラスされてそうだ!
というわけで、計画を変更して、元のメッキパーツもブラック塗装して再度貼り付けることにした!
ラバーペイントでブラック塗装
ココからはエンブレムとメッキパーツのブラック塗装化の様子を紹介しよう!
作業①パーツのクリーニング
取り外したエンブレムとメッキパーツにも粘着剤が残っているので、既に紹介した3Mのクリーナーでしっかり取り除こう!
なかなか頑固なので、内張はがしを使ってこすり取るのもおすすめの方法だ。


粘着剤を取り除いたら塗装に入るが、その前にしっかりと塗装面をシリコンオフで脱脂する。
ココでもしっかりとした下地作りが仕上がりの良し悪しを決定づけるので、丁寧に作業しよう!


この段階で、裏面もしっかりクリーニングしておこう!塗装後に裏面を丁寧に拭いているとせっかくの塗装(際)が剥がれる要因になる!
作業②塗装
いよいよ塗装作業を開始する。
今回使用したのは、失敗しても簡単に剥がせるというふれこみの液体ゴム塗料(ラバーペイント)である。
ラバーペイントにも各メーカーから価格ピンキリで様々商品化されているが、どっちみち何度もメンテナンスしながら使うと思うので、今回はお手頃価格のAZを選択した。

色はもちろん「マットブラック」だ!
AZは多くの色を商品化しているので、自分の車に合う色が見つかるだろう。

尚、スプレー塗装は思いのほか塗料が飛び散るので、できるだけ広い屋外で作業した方が良い。




結局7回くらい繰り返し塗装してきれいに仕上がった!
塗装後パーツを取り付け
最後に塗装したエンブレムとメッキパーツを再びボディーに取り付ける。
作業①両面テープをパーツに貼り付け
まず両面テープをパーツの裏に貼り付ける。
両面テープはプロ仕様の強力タイプを使用した。

ココで、パーツの貼り付け面をシリコンオフでクリーニングしたくなるところだが、この段階でクリーニングするとせっかくの塗膜面に影響するので、絶対にやらないように!

実は私がこれをやってしまって、、、見事に失敗した・・・!
作業②ボディー貼り付け面をクリーニング

エンブレム周辺とメッキパーツ周辺を丁寧にシリコンオフでクリーニング!
作業③塗装済みエンブレム貼り付け
すでに解説したように、トヨタ車のエンブレムは左右に位置決めの突起がある。
車体ボディー側にも穴があるので、平行出し等一切不要だ。
突起と穴の位置を合わせるだけで簡単に取り付けることができる!



これでエンブレムのブラック化までは完了!
街でよく見かけるブラックフェイスのハイエース(ボンネットカスタム派以外)はほぼこの形だろう!

先に紹介したように、もともとは私もこの形を完成版でイメージしていた!
作業④塗装済みメッキパーツ貼り付け
次に当初の予定にはなかったメッキパーツを再装着してみた。
幸か不幸かパーツの位置がボディー側にくっきり残っていたので、、、そこに合わせて意外と簡単に貼り付けることができた!



おっ?ちょっとカッコよくね!!!
今回のオールブラック化に限らず、筆者のハイエースのようなエンブレム両側のメッキパーツがないノーマルのハイエースは、なんとなくボンネットノーズの真ん中の突起が強調され過ぎているのが気になってはいた。

やっぱりメッキパーツがあった方が引き締まった感じがしていい。これはブラック化しても同じであった(あくまでも個人的な感想)!

もともとのカスタムメッキパーツ装着オーナーさえ少ないのに、ましてこの形のオールブラックフェイスはもっとレアかも?
補足・・・
途中で塗装後のシリコンオフクリーニングで失敗した話をしたが、下記がその写真である。


パーツ裏に両面テープを貼り付ける前にシリコンオフでクリーニングしている時に、不覚にも少しはみ出てしまったらしい。
最初は何も起こらなかったが、時間差で何と貼り付け作業をしている段階で剥がれ(収縮)が発生してきた。。。
結局、パーツ装着後にしっかりとマスキングしてピンポイントで再塗装して事なきを得た!
ちなみに、メーカー(AZ)の注意書きには、「エンブレム等パーツを装着したまま塗装すると粘着層を痛める可能性があるので推奨しない」とある。今回は3cm幅程度のピンポイントなので問題なかったが、基本的には塗装の際はパーツを外してから作業することをおすすめする!
まとめ
今回のオールブラック化で明らかにハイエースの顔つきが変わった。
ラバーペイントの耐久性は気になるところであるが、今のところは全く問題ない。
まあ、低価格なので、剥がれたらまた再塗装すればよいだけだ。
そういう意味では何度でも簡単に剥がせるAZのラバーペイントは扱いやすい!
ハイエースに限らず、あなたもラバーペイントを使って気軽にイメージを変えてみてはいかが?