筆者は別記事で、3泊程度までの車中泊に最適なクーラーボックスは、シマノ/フィクセル/リミテッド/30ℓであることを紹介した。
でも実際どれくらいの保冷時間キープできるの?
確かに。冷蔵食材込みだと3日間程度もつことは経験上わかっているけど、定量的ではないな。シマノ試験条件(ICE値)では75時間とあるけど。。。自分でも実際に決まった量の氷だけで実験して確かめてみよう!
ということで、本記事ではシマノのクーラーボックス、フィクセル/リミテッド/30ℓの保冷力を、実験にて検証してみたのでその全貌を紹介しよう!
本記事の結論
本記事の前提条件で保冷時間(氷が完全に融解するまでの時間)を検証した結果、72時間前後であった。冷蔵食材も入れず、庫内スカスカの状態で、しかも日中40℃以上の超過酷な車内環境で72時間前後も冷蔵をキープできるシマノ/フィクセル/リミテッドの保冷力は素晴らしいの一言につきる!
シマノ フィクセル リミテッドの保冷力を検証
今回の実験の前提条件を以下にあげてみた。
実験の前提条件
- 評価対象はシマノ/フィクセル/リミテッド/30ℓ
- 1.5ℓペットボトル×2本+500mℓペットボトル×3本に水を入れて凍らせて保管する
- ハイエース後部座席足元(運転席側)に静置(②の氷が全部解けるまで実験継続)
- 朝、昼、晩に氷残量観察のため10秒程度クーラーボックスを開閉
- クーラーボックス近傍の温度測定も実施
①評価対象:シマノ/フィクセル/リミテッド/30ℓ
私が実際に愛用しており、3泊程度までの車中泊に最適なクーラーボックスとして紹介している。
3面一体型真空パネル構造により、優れた保冷力を有し、価格・性能・サイズのバランスが車中泊に最高の商品だ!
②実験に使った氷の量
今回の実験に使った氷は、一般的な専用保冷剤ではなく、筆者がいつも車中泊で実際に使用しているやり方で準備した。
つまり、1.5ℓのペットボトルを2本、加えて500mℓのペットボトルを3本それぞれ前日から凍らせ、クーラーボックスの底に入れるやり方である。
こうすると、解けた氷水は庫内底に溜まることもないし、料理やキンキンに冷えた飲料水として使うことができる。
保冷剤だとこうはいかない。解けた後はもはや無用の長物だ。だから私はできるだけ保冷剤は使わないことにしている!
ただし、真夏の炎天下でポータブル電源を車内に放置することが想定される場合は、ポータブル電源のために保冷剤を準備する場合もある。
③ハイエース後部座席足元に静置
私が車中泊旅に出かける時は、必ずクーラーボックスを後部座席足元に置いている。
ココが一番安定しているし、アクセスし易いからである。
なので、今回の実験もココに静置させることにした。
尚、私のハイエースは後部荷室の助手席側窓枠と天井部分を断熱仕様に改造しているので、無防備なハイエースよりは車内温度が上昇し難くなっていることを補足しておこう。
④クーラーボックスの開閉頻度
毎日朝6:00、昼12:00、夜21:00に、氷の残量観察のためクーラーボックスの開閉を10秒以内で実施した。
⑤クーラーボックス近傍の温度測定
外部環境温度がどの程度かわからないと、実験としては不十分だし、結果を見た方々のフラストレーションがたまるだろう。
なので、きちんと温度モニターも行った。
この際、車体床の温度を拾いたくはないので、温度センサーはクーラーボックス近傍の空中にぶら下げるように設置した(写真参照)。
実験結果を紹介
では、早速実験結果を紹介しよう。
1日目の残氷量
実験初日の様子。
写真を見てわかる通り、クーラーボックス内の空間が多いので、果たしてどこまでもちこたえられるかチョット心配になった。
もしかしたら、自身の主張を否定する実験結果になってしまうのではないかと・・・だが、それは全くの杞憂だった!
もちろん、本来ならこの上に冷蔵食材や冷えた缶ビール・ジュースなどが満載されるので、氷は断然解けにくいのだ!
開始~15時間経過後の残氷量
1日目観察終了時点(21時)の残氷の様子。
ある程度想像はしていたが、想像よりも氷が解けていることが分かった。
想像していたとはいえ、チョット先行きが心配だ。。。
想像というのは、、、初日は元々のクーラーボックス内の温度が高いため、クーラーボックスの性能にかかわらず、それなりの氷が解けるだろうとは思っていたのだ。
2日目の残氷量
2日目朝6:00(実験開始~24時間経過後)の残氷の様子。
写真で見てお分かりのように、やはり最初はクーラーボックス内を冷やすために氷の融解スピードが早いが、それ以降はスピードが鈍っているようだ。
さすが3面一体型真空パネル構造のフィクセル/リミテッド!ここが安価なタイプと大きく異なる点なのだろう。
開始~39時間経過後の残氷量
2日目観察終了時点(21時)の残氷の様子。
さすがに車内温度40℃超えの超過酷な環境に丸二日間さらされているので、だいぶ氷が小さくなってきた。
特に500mℓの方は3本ともわずかに残っている程度なので、おそらく今晩中には解けているかもしれない。
3日目の残氷量
3日目朝6:00(実験開始~48時間経過後)の残氷の様子。
前日夜の想定通り、ココでついに500mℓペットボトルの氷が尽きた。
一方で1.5ℓペットボトルの方はなんとかまだ氷が残っている。
開始~63時間経過後の残氷量
3日目観察終了時点(21時)の残氷の様子。
連日の超過酷な環境下にさらされているにもかかわらず、1.5ℓペットボトルの氷は2本ともまだ少し残っている!
日中クーラーボックスの外装を触ると熱いくらいだが、蓋を開けると庫内は依然ヒンヤリと冷蔵が保たれており、フィルセルリミテッドの性能の高さを改めて実感した。
ただ、この残氷量だと、おそらく明日の朝には全部解けているかもしれない・・・。
4日目の残氷量
4日目朝6:00(実験開始~72時間経過後)の残氷の様子。
実験開始から4日目、ついに1.5ℓペットボトルの氷も全部力尽きた。。。
いつもの車中泊でははこの時点でもまだ十分な氷が残っているので、やはり冷蔵食材が周辺にいないことで、いつもより過酷な試験環境になっているのだろう。
とはいっても、水はまだキンキンに冷えた状態なので、クーラーボックス庫内は十分な冷蔵状態がキープされていた!
試験結果まとめ
今回の実験は2024年8月18日~21日にかけて実施した。
二つ目のグラフからわかるように、連日晴天続き(2日目、3日目の午後は夕立が発生)かつ真夏日だったので、実験としては最高の条件(過酷という意味で!)だった。
車は炎天下のもとに駐車した状態だったので、午後の車内温度は40℃超えの日もあった。
今回の実験結果の所感
冷蔵食材も入れず、クーラーボックス内がスカスカの状態で、かつ炎天下の超過酷環境である車内において、3日間以上も冷蔵を保っているフィクセルリミテッドは、神レベルの保冷力だ!改めて自信をもって車中泊に一押しであると再認識させてくれた!
しかも、今回は残氷観察のため、3回/日もふたを開閉しているにもかかわらずである。
繰り返しになるが、実際の車中泊では、大量の冷えた缶ビールや缶ジュース、ヨーグルト(私の大好物だ!)、ゼリー等補助的に冷蔵をキープしてくれる食材が満載なので、3泊程度は余裕であることが納得いただけると思う!
最後に
実際の使用経験から分かってはいたことだが、今回の実験により改めてシマノ/フィクセル/リミテッドの保冷力のすごさを客観的に認識することができた。
本記事では、普段の私の車中泊仕様前提ということで、1.5ℓペットボトルを使っているが、2ℓの方が氷の持ちが良いのは明白なので、頻繁に蓋を開閉しそうな方や、4泊目を考えている方は、2ℓペットボトルに置き換える等で調整するといいだろう。
私がフィクセルリミテッドを導入する前は、安価なキャンプ用クーラーボックスに、目いっぱい氷を入れて使っていたのだが、保冷力の問題以外にもクーラーボックス外側の結露がひどく(≒冷気が遮断されていない)、車内シートがぬれるという不具合にも悩まされていた。
もちろんフィクセルリミテッド導入後はそのようなことは一切なくなった!
私と同じような使用を想定されている方は、シマノ/フィクセル/リミテッドを導入して、今よりもっと快適な車中泊旅を楽しんでほしい!
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