太陽光発電システムの必需品【MC4コネクタ】って何?特徴・作り方・メリットを解説!

太陽光発電
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 DIYで太陽光発電システムを構築しようと思い立つと、少なからず普段聞きなれない部品を使うことになる。

 「MC4コネクタ」もその一つだろう。

 本記事では、このMC4コネクタについて、特徴・作り方・メリットなどを解説しよう。

【MC4コネクタ】とは?

 MC4コネクタとは、太陽光発電システムで現在一般に使用されている専用の接続端子である。

 主にソーラーパネルとポータブル電源やパワーコンディショナーの接続、ケーブルの延長等に使われる。

 ちなみに、MC4とは「Multi – Contact 4mm」の略で、直径4mmの導体ピンを持つ単芯のコネクタである。

以前はMC3が主流であったが、MC3はロック機構がなく安全性や防水性に大きな課題があったため、2004年にMC4コネクタが登場してからは次第に使われなくなっていった。

MC3
MC3コネクタ ロック機構ナシ(引用:Amazon)
MC4
MC4コネクタ ロック機構アリ(引用:Amazon)

【MC4コネクタ】の特徴

 MC4コネクタには以下の特徴がある。

 早速紹介しよう。

防水・防塵機能

 屋外での過酷な自然環境での使用を想定し、IP67やIP68の防水・防塵規格に適合している。

IPxxとは?

 IPxxとは国際規格 IEC 60529に基づいており、電子・電気機器の外郭が、どの程度砂や塵などの個体異物や水の侵入から保護されているかを示す。

  • 1桁目(防塵性能):0~6等級あり、数字が大きい方が耐性が高い
  • 2桁目(防水性能):0~9等級あり、数字が大きい方が耐性が高い

安全なロック機構

 前項のMC3とMC4の違いの解説でも少しふれたが、MC4コネクタは接続時にしっかりとロックされる機構がある。

 なので、簡単には外れない安全設計となっている。

耐久性が高い

 MC4コネクタは、UV耐性や高温・低温耐性が高く、長期間の屋外使用にも適している。

接続が容易

 MC4コネクタを使うと、ソーラーパネル間の接続(直列や並列)が簡単になり、システムの拡張がスムーズに行えるし、ケーブルの延長も簡単にできる。

【MC4コネクタ】の作り方

 MC4コネクタ付きのケーブルをネットで購入すれば、加工なしでそのまま使うことができる。

 だが、車内でのDIY等、狭い隙間にケーブルだけを先に通過させておいて、後からケーブル先端にMC4コネクタを取り付けたいケースがでてくることがよくある。

 こんな時にサクッとMC4コネクタをケーブル先端に取り付けることができれば、DIYの自由度が大きく向上する。

 ココではMC4コネクタをケーブルに圧着接続させる方法を紹介しよう!

必要な工具

 まず必要な工具を紹介しよう!

  • MC4専用圧着工具
  • ワイヤーストリッパー
  • MC4専用レンチ

 IWISSの工具セット一式を持っていれば、MC4コネクタや配線関連のすべての作業を快適に行うことができるので、是非揃えておきたい。

 もちろん単品で他のメーカーの工具を持っていればそれでもいいだろう。

 私は第二種電気工事士試験の実技試験用に購入したMCC製のケーブルストリッパーや、車のDIY用に持っていた電工ペンチを活用しているが、一から揃えるなら、IWISSのセット商品を購入した方が断然お得だ!

【MC4コネクタ】製作

 ではMC4コネクタの作り方を紹介しよう。

コネクタ極性と導通ピン形状の組み合わせ

 まずMC4コネクタの極性(オス:+・メス:−)と、導通ピン形状の組み合わせを整理しておこう。

 それぞれ下の写真のようになる。

間違えやすいので注意しよう!

ココは間違えやすいので注意しよう!

 尚、本記事では、オス端子の製作を写真付きで紹介するが、メス端子も基本同じ作業である。

ケーブルの準備

 まずはケーブルをコネクタピンに接続する際にきちんと導通を確保するために、ケーブルの被覆を剥がして芯線を取り出す作業から始める。

 被覆は5mm程度剥がすとちょうどいいだろう。

ケーブルストリッパー
ケーブルストリッパーで外装シースを剥がす。写真はMCC製を使っている
ケーブルストリッパー
更に絶縁被覆はぎ取り部で絶縁被覆を剥がす

 ケーブルはシースと絶縁被覆の2層構造になっているので、1回目にケーブルストリッパーの「シースはぎ取り部」を使ってシースを剥がし、2回目に「絶縁被覆はぎ取り部」を使って芯線をむき出しにする(MCCを使う場合)。

もちろん、電工ナイフで丁寧に外装に切り込みを入れて被覆を剥がしてもいいが、何度も作業する場合はケーブルストリッパーを使った方が圧倒的に楽だしきれいに仕上がる。

端子の圧着

 次にMC4コネクタの端子部分を圧着してケーブルと一体化させる作業だ。

この際、注意しておきたいこととして、端子圧着の前に、MC4コネクタ底になる部品を先にケーブルに通しておこう!先に端子を圧着してしまうと、この部品を通すことが難しくなることがある。特にオス端子の場合、コネクタメーカーによっては最初からやり直しになる可能性もある。

MC4端子部品
MC4コネクタ内の部品
MC4端子部品
端子圧着の前にMC4コネクタ底になる部品をケーブルに通しておいた方が良い
MC4端子圧着
端子圧着

平型のペンチで圧着代用できるのでは?と思うかもだが、絶対にやめておこう!ハート型に食い込ませないと引っ張るとすぐに外れてしまう。かならず専用の圧着工具を使うこと!どうしてもペンチを使いたい場合は、、、合わせてはんだ付けで補強しておこう!

組み立て

 最後に組み立てて完成だ。

 組み立ては途中まで手でネジこんでいっても良いが、最後は専用工具(写真の青い工具)を使ってしっかりと固定すると安心だ。

MC4ロック専用工具
途中から専用工具でしっかりと固定しよう!
MC4端子
完成

 最後に接続がしっかりとできているか、ケーブル両端を導通テスター等で確認しておくと完璧だろう。

導通検査。抵抗ゼロを確認!

 電気系のDIYではココで紹介しているようなソーラータイプのポケットテスター(三和電気計器)をよく使うし使いやすい。

 私はカレコレ10年以上これを使っている!

 ひとつ持っておくと便利だろう。

【MC4コネクタ】のメリット

 MC4コネクタには以下のメリットがある。

  • オス・メスの組み合わせて簡単に接続することができる
  • ロック機構による高い安全性と防水性があり、電気的なトラブルを防止することができる
  • 多くのソーラーパネルメーカーが採用しており、互換性が非常に高い
  • 耐候性に優れた素材を使用しているため、長期間の屋外使用が可能

昨今、誰でも太陽光発電システムの構築が簡単にできるのは、まさにこのMC4コネクタのおかげといっても過言ではないと思う。

最後に

 以上、MC4コネクタについて、特徴・作り方・メリットを紹介してきた。

 本記事を最後まで読んでいただいた方は、MC4コネクタに対するアレルギーが完全になくなったのではないだろうか?

 尚、MC4コネクタを自作する場合は、くれぐれもケーブル芯線を傷つけないように確実に作業していただきたい。

 そのためには、適切な道具を準備し、適切な手順で製作することが重要だ。

 是非本記事を参考にして、安全にDIYを楽しんでいただきだい!

車にソーラーパネルとポータブル電源が常備されていれば、車中泊旅が一段と充実したものになること間違いなし!もちろん災害時も最強である!だれでも、しかもフラットに美しく設置できる方法を詳細に紹介しているので、是非チャレンジしてみてはいかがだろうか?

 

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