家庭用蓄電池は【定置型】or【ポータブル】どっちがおすすめ?メリット・デメリットは?

ソーラーパネル発電
容量視点では定置型もポータブルも差がなくなってきた!
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 自宅に本格的な太陽光パネルを設置して、半オフグリッド生活をめざして少しでも電気代を安くしたいと考えている方、多いのではないだろうか。

 この際、太陽光パネルから発電した電気をためるための大容量蓄電池も必ずセットで必要になる。

 この蓄電池は大きく【定置型】か【ポータブル】の二つに分かれるのだが、どっちにしたらいいのか悩むところだろう?

 本記事ではそのような方に、それぞれのタイプに適した用途と、メリット・デメリットを紹介しよう!

本記事で得られる情報

  • 定置型とポータブル蓄電池のそれぞれの特徴およびメリット・デメリット
  • 定置型蓄電池を選択する場合は一括見積もりサイトの利用でお得に導入するのがおすすめ
  • 東京都にお住まいの方は今なら手厚い補助金があるので、太陽光パネルと合わせて定置型蓄電池を導入するのもアリ
  • ポータブル蓄電池を選択する場合は200V対応の2モデル(DELTA Pro3、Solix F3800)がおすすめ

蓄電池のタイプについて

 まずは、それぞれの蓄電池の違いについて紹介しよう。

定置型蓄電池の特徴

 まずは定置型の蓄電池の特徴を見てみよう。

定置型蓄電池の特徴

  1. 移動させることができない
  2. 大容量
  3. 大きくて重い
  4. 初期投資(設置費用含む)が大きい
  5. 設置には専門業者の工事依頼が必要(電気工事士免許が必要になるのでDIYでは難しい)
  6. パワーコンディショナーとセット
  7. 各種補助金がもらえる可能性がある

①移動させることができない

 定置型の名の通り、一度場所を決めたら基本は移動させることはできない。

 というよりも、安全上簡単に動くことがないように、しっかりと土台に固定させる。

 このため、設置は屋外の場合が多いが、比較的小容量タイプの場合は、屋内設置できるものもある。

②大容量

 小型(5kWh)~大型(15Wh)まで様々であるが、いずれにしてもポータブルタイプよりは大容量である。

筋肉おやじ
筋肉おやじ

補足として・・・安全上、これまで家庭用の蓄電池容量は最大でも4800Ah未満であることが定められていた。家庭用蓄電池にはポータブル電源と同じく、リチウムイオン二次電池(定格電圧3.7V)が使用されているので、4800mAhをわかり易くWhに換算すると17.76Whになる。だが、2024年1月の消防法令改正により、これが20kWhまでに緩和された総務省消防庁HP)。日本政府が蓄電池を推進しているので、今後さらに緩和される可能性があり、注視しておこう!

 一般家庭(戸建て)の1日当たりの消費電力が、ざっくり7~14kWh(世帯人数によって変わる)と言われているので、大型タイプの15kWhは、一般家庭丸一日分の電力をまかなうことができる量とイメージしておけばいいだろう。

③大きくて重い

 重さは60㎏~250㎏程度もあり、大きさもそれなりに大きいので、①のように簡単に移動できるものではない。

④初期投資(設置費用含む)が大きい

 各メーカーから様々なタイプがでているが、Totalの費用はざっくり90万~300万前後と非常に高い。

 多くの方はこの初期費用がネックになるだろう。

初期投資がネックで太陽光発電導入を迷っている方には、初期投資ゼロ円のリース契約「0円ソーラー」という選択肢がある(環境省が推進)。下記で紹介している「ハチドリソーラー」は、全国展開で「0円ソーラー」を展開している優良会社だ。「ハチドリソーラー」について、もっと知りたい方は下記も訪問していただければ!

⑤設置には専門業者に工事依頼が必要

 これまでの①~④の特徴から想像できる通り、DIYレベルで簡単に設置できるシロモノではない。

 設置は専門の業者に工事依頼することになる。

 これも初期費用が高いことの要因の一つであり、DIY派にとっては大きなデメリットであろう。

筋肉おやじ
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尚、第二種電気工事士の免許をもっている方であれば、600V以下の受電設備工事をすることができる。だが、次に紹介するパワコンや分電盤の設置(送電線網への接続)等を鑑みると、DIYで完結させるにはかなり難易度が高い。

⑥パワーコンディショナー(パワコン)とセット

 太陽光パネルから発電された電気は直流電力である。

 一方で私たちの使っている電気製品は交流電力だ。

 なので、そのままでは電気製品を動かすことができない。

 パワコンは電力を直流→交流に変換してくれる機器なので、太陽光パネルと必ずセットで必要になってくる。

 また、定置型の場合は商用の送電線系統にも接続して使用することが前提となるので、この場合の電圧出力調整などもパワコンで行っている。

⑦補助金がもらえる可能性がある

 補助金対象事業者・モデルを導入すると補助金がもらえる※①。

 補助金は国、都道府県、市区町村単位等あるが、いずれも予算が尽きると順次終了するので、導入することを決めたならば、早めに申請した方がいいだろう。

 尚、国が実施しているDR(Demand Response)補助金は、なんと最大60万円もらえる(一般社団法人SII HP)。

※①補助金関連はコロコロ制度が変わるので、本記事はあくまで参考情報にとどめたい。各位で最新情報をご確認いただきたい。

筋肉おやじ
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いずれにしても、もらい損ねないように、各位お住まいの各地方自治体のHPを必ず確認しておこう!

住宅用太陽光発電システム(miraiコンサルティング株式会社)

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ポータブル蓄電池の特徴

 次にポータブル蓄電池の特徴を見てみよう。

ポータブル蓄電池の特徴

  1. 持ち運びができる
  2. 容量が小さい(一般に)
  3. 軽くて小さい(一般に)
  4. 安い
  5. だれでも設置できる(特別な工事不要)

①持ち運びができる

 ポータブルの名の通り、持ち運びができる。

 後で紹介するように、最近は定置型並みの大型モデルもあるが、このような大型モデルには必ず取っ手や車輪がついてるので、ポータブルの機能は失われてはいない。

 なので、基本、設置場所を深く考える必要はない。

 これは大きなメリットだと言える。

②容量が小さい

 一般に定置型に比べて容量が小さいことがポータブルの特徴だったが、最近は定置型に迫るような高容量製品が続々と商品化されてきている。

筋肉おやじ
筋肉おやじ

しかも拡張バッテリーと組み合わせると、もはや小型の定置型をしのぐレベルの容量になるものもある!

 なので、容量面での定置型とポータブルの差別化は小さくなってきたと言っていいだろう。

③軽くて小さい

 これも一般には定置型に比べて軽くてサイズも小さいが、②で記述したような高容量タイプはそれなりに重くてサイズも大きい。

 ただし、パワコンや分電盤が不要であることを考慮すると、定置型よりはずっとコンパクトと言っていいだろう。

④安い

 設置工事費が不要なので、定置型に比べるとはるかに低価格で導入することができる。

 これは大きなメリットだ。

⑤だれでも設置できる

 ④のように設置工事は不要なので、建築の知識や第2種電気工事士免許を持っていない人でも、太陽光パネルとMC4コネクタ等でつなぐだけのDIYで、簡単に設置することができる。

 これはDIY派にとっては大きなメリットであろう。

筋肉おやじ
筋肉おやじ

補足として、、、だれでも設置できると記載したが、電気事業法施行令第1条では、誰でも設置できるのは30V未満の電気設備の場合と定められている。

疑問に思う人
疑問に思う人

ん?それって、100Wパネル1枚程度しか設置できない※②ってことにならない?1枚だけじゃ大した発電量にならないんだけど・・・DIYやる気なくなっちゃうなー。

※②一般的な100Wパネルの出力電圧は20V前後だ

筋肉おやじ
筋肉おやじ

いやいや、安心してくれ。電気工事士施行規則」第2条第1項第1号イには軽微な工事の場合はこの限りではないともある。太陽光パネルからの接続をMC4端子を使ってつなぐだけの場合は、軽微な工事に該当するので、DIYでの設置も軽微な工事の場合に該当すると考えて良い(経産省HP参照)。

 いずれにしても、太陽光パネル発電系のDIYは、ある程度の電気設備知識があった方が絶対楽しいので、是非【第二種電気工事士】免許取得にチャレンジしてみることを強くおすすめする。

 学科試験と技能試験の二つを受ける必要があるが、全体の合格率は50%前後なので、国家資格試験としてはそんなに難しくはない!

筋肉おやじ
筋肉おやじ

もちろん、私も2024年上期試験で一発合格した。確実かつ効率よく受かるための勉強のコツを記事にしているので、興味のある方は是非読んでいただき、一発合格を勝ち取ろう!

用途・目的別に蓄電池を選ぼう

では、用途・目的別にどちらの蓄電池が適しているか見てみよう!

蓄電池への要望定置型ポータブル
太陽光パネルと組み合わせたい
設置場所を固定したくない×
設置スペースがない×
初期投資をかけたくない×(0円ソーラーなら〇)
全ての電化製品をマルっと使いたい
特定の電化製品だけ使いたい
配線を見せたくない×
200V機器を可動させたい
(一部対応モデル有り!)
余った電気を売電したい×
DIYで設置したい×
筋肉おやじ
筋肉おやじ

それぞれに得手不得手があるので、今一度各位の用途と目的をしっかり定めてからどっちにするか決断するのが良いだろう。決断のヒントは次項で!

定置型がおすすめの方

 初期投資費用は気にしない、設置場所もある、災害時や停電時は今使っている電化製品を何も気にせずにマルっとまかなえるタイプ(全負荷)がいい、という方は定置型がおすすめだ。

 また、定置型は配線を分電盤経由で接続していくので、家庭用コンセント・スイッチと同じ感覚で使える。

 なので、設置した後は配線等が見えずにスッキリ施工できるのもメリット。

 ただし、これらをDIYで設置することは難易度が高い(商用系統を触るには電気工事士資格が必要)ので、信頼のおける事業者に工事を依頼しよう。

おすすめの定置型蓄電池システムを見つける

 蓄電池と太陽光発電システムの導入を決めたら、できるだけ導入コストを下げたいだろう?

 この場合、一つ一つ業者をあたるよりも、ネットで「一括見積もりサイト」を使うのが賢いやり方だ。

筋肉おやじ
筋肉おやじ

以前、軽自動車売却の際に、ネットで一括見積してみたが、各社でとんでもない差がついてびっくりした経験がある。面倒だと思わないで、必ず相見積もりを行うことをおすすめする!

東京都で蓄電池・太陽光パネル設置を検討の方は、手厚い補助金制度がある(最大なんと300万円)ので、太陽光パネルと合わせて定置型を選択するのもいいだろう。よくわからない or 手続が不安な方は、初期費用無料・相談無料のmiraiに任せるのがおすすめだ!

住宅用太陽光発電システム(miraiコンサルティング株式会社)

ポータブルがおすすめの方(200V対応モデルが◎)

 設置場所を固定せず、電源を持ち歩きながらコンセント替わり感覚で自由に使いたい方や、太陽光パネルと合わせてDIYで設置にチャレンジしたい方はポータブルがおすすめだ。

 以前は、単相200Vタイプの大型エアコンを動かすことができないのがポータブルの最大の弱点だったが、2023年以降2社から対応できるモデルが登場した!

筋肉おやじ
筋肉おやじ

夏場に一番使いたいリビングのデカいエアコン(単相200V直結)が使えないために、仕方なく定置型にしようとしていた方にとって、これは願ってもいない朗報だな!

 また、このような高容量モデルは、いわゆる卒FIT(太陽光発電設備導入後10年間の高額売電買取終了)との相性がいいのも大きな魅力だ。

 つまり、これまで高く売電できていた電気が余って使い道に困っている方は、今後は系統連結しない(オフグリッド)で、昼間太陽光パネルから発電された電気をポータブル電源にためておき、夜間に自家家電に給電する使い方である。

筋肉おやじ
筋肉おやじ

昨今電気代が高騰しているので、二束三文の価格で売電するよりも、自家消費した方が圧倒的に節約になるのだ!

 では200Vに対応しているおすすめの2モデルを紹介しよう!

おすすめNo.1 EcoFlow DELTA Pro3

Yahooショッピングが検索できない場合はこちらからどうぞ!

EcoFlow Delta Pro3

EcoFlow DELTA Proから待望のPro3が商品化された。最大の特徴は単相3線100/200V機器に対応していること。容量は4096Wh、定格出力はなんと3600W(瞬間最大は7200W)だ。このクラスとしては軽い51.5㎏の重量だ。4000サイクル(約11年)の長期信頼性もポイントが高い。しかも30dbの静音設計だ。EcoFlowは私も車中泊用にDelta2を使っているが、品質信頼性に優れたメーカーなので、安心して使用できる。これから家庭用ポータブル電源を導入しようとしている方にはまさに一押しの商品と言っていいだろう!

おすすめNo.2 Anker Solix F3800

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Anker Solix F3800

EcoFlow DELTA Pro3に先駆けて2023年11月に商品化された。こちらも単相3線100/200V機器に対応している。容量は3840Wh、定格出力はEcoFlowよりも大きい5000W(瞬間最大7500W)だ。ただし、重量は60㎏となかなかの重量級である。Ankerは役目を終えた廃棄ポータブル電源を無料で回収(事前連絡が必要)してくれるなど、カスタマーサービスが◎。スリムな縦長形状など好みの点でこちらを選ぶのももちろんアリだ!

最後に

 本記事では本気モードで節電を考えている方(半オフグリッド生活を目指している方)に向けて、高容量タイプの家庭用蓄電池の選び方について紹介した。

 本記事でお分かりいただけたかと思うが、以前は蓄電池を移動できるできないの他、容量、特に200V機器が使えるか否かが、定置型かポータブルかを選択する大きな判断ポイントだったのだが、今はこの点については差別化がなくなってきている。

 いずれにしても、定置型・ポータブルのどちらを選択しても高価な投資であることには違いないので、本記事を参考にして後悔のない選択をしていただき、電気の自給生活を楽しもう!

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